金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

仏道修行

「戒禁取見」それで何が変わった?

同じことを何度断っても諦めの悪い人はいるものだ。 ただただ、しつこく同じことを言って頼み込むのと本当の熱意は違う。 本当の熱意は自分が変わるものだ。 しつこく言えばそのうち相手が折れるだろうというのは愚かな考えだ。 そんなことで折れる人間は愚…

准胝独部法は一生の行

准胝独部法をしたいので講員になりたいという要請があった。 熱心なことと思う。 そもそも密教は如来秘密の教え 弘法様も伝教様も命をかけて仏法を持って帰った。 かって信貴山玉蔵院の野澤大僧正が中国に行かれて。西域の彼方を見つめ。この彼方から玄奘三…

秘法の怖さ

今日。大森先生の来山で歓談。 そのなかでやはり身にすぎた法は怖いという話。 とりわけ「秘法」というのはそういう存在だ。 法には時期もある。器もある。 何でも授かれるものは無理してでも授かろうと思う人もいるが法には準備がいる。 求道の心があるなら…

修行を阻むもの

専門的に密教などの修行をしようとすると障礙が起こることがある。 これにはふたつある。 難儀が次々起こるが菩提心を堅固にしていれば窮すれば通じるとも言うべきもので、難儀であっても自然と解決の方向へ行くもの。 いまひとつは自身の身の上や家族、縁者…

方々で修行してきたというのに門残払いになるわけ

「○○も知っています。」「○○も伝授もう受けてます。」 方々で修行してきたという方 本人は「初心者とは違う」とさぞ思っているようですが、その心が邪魔になる。 住職ならもう一人間ですから対等です。 基本的に請われないなら教えることなどない。 でも修行…

大般若理趣分  菩薩の句儀

般若理趣分を多年読んでいるが何が書いてある?ということを聞かれると甚だ困る。 意味が解らないのか? ハッキリってそれに近い。 説明ができない。 この経を聞いて理解するものはよほど修行が進んだ人だろう。 全然わからないのに説明だけできるよりはマシ…

自由と孤独

「自由」は無条件にいいこと、望ましいことと思う人は多い。 まあ、否定まではしないが菅沼師のセミナーで「自由とはある意味孤独だ」と言う話が出た。 そう思う。 自由でいたいなら孤独でいることを享受すべきだ。 わたしはどちらかというと今はそちらだ。 …

祈祷実習

うちで祈祷を勉強したら、あるレベルで実践をやらせます。承諾を得て知り合いの問題解決を祈ります。 皆一応を成果を見ます。 問題は様々、職場復帰、健康問題、対人問題等々、一応結果のハッキリするものに限ります。 今回は田阪行者が友達の母上の脳腫瘍を…

宗教ビジネスと清貧について

最近は素人同然のというか、素人以下の人間がお金で宗教法人を買って総本山とか大本山とか言っているのもあるらしい。法友から聞いて今更のように呆れた。 また、そういうところでも金に任せて豪華な荘厳をしているので空r人もそれに誤魔化されてマトモなと…

四無量心 2 悲無量心

慈の次は悲。 悲しみだ。 仏教では造化の神や創造主はたてない。 たてれば悲しむべきものも作られたことになる。 この世は悲しみや無慈悲であふれている。 そんな創造主っていないだろう。 西洋哲学はついに神を議論の場から引きずり下ろすに至る。 理詰めで…

四無量心の話 1 慈無量心

仏道修行する人が忘れてならないのが四無量心。 慈 悲 喜 捨 これがそろわないとただの善行であって仏道修行とは言えない。 慈はそのまま字の様に慈しみである。 これは密教で普賢菩薩の三昧にあてる。 この慈しみは世間一般でいうただの慈しみではなく、衆…

精霊供養の不思議

今日で三座目。 今回は前回私的に修したときと違い結構今回はとてもスムーズに供養できます。 何が違うのかといえば前回は色々変えてしまった。 天蓋をさす供物のごはんがインスタントご飯でした。 偶々、初日に焚いた新しいご飯がなかったのでそうしました…

昆虫を無暗に殺さぬ慈悲行

殺生と言っても人や犬猫を無暗に殺すものはもとより仏の戒など受けないだろう。 だが昆虫や小さい生き物は割合平気で殺す人もいる。 そこを改めたい。 無論、農業上の作物の保護や害虫の駆除は致し方ないが最近は蚊が家の中に入らない工夫や網戸でも虫のよら…

大般若理趣分の功徳

どこだかのお寺の話で「理趣分」三千遍読んだら、俄然お寺に人が集まりだしたという話を聞きました。 私の師匠も聖天尊に100巻となえてから三々五々に人が来出したと言っていました。 お寺がはやらない・・・とぼやかれる前にまずご修行。 知っているならま…

護摩は焚かないと

初心の行者さんたち(既に加行は終えているが)はお手伝いに来たときなるべく護摩を焚いてもらっています。 昨日も一焚かせました。今日も一名の予定です。 護摩を焚くのが好きな人か、理趣分が好きな人は祈祷向きだと師匠から聞きました。 特に祈祷をしていこ…

和歌山 霊現寺様へ

またまた東大寺へ、今回で最終講ですが、ただし今日は先にいくところがあります。車窓にははや伊吹山が見えて参りました。 和歌山の霊現寺様です。これは遠景 広大な境内は丸々お山一つはあろうか。 台湾の「卜刹指南宮」以来の広大さを体験。 ご住職の佐古…

お加持の難しさ

この夏は門下の密教行者コースの人たちにはいよいよ五体加持を教えようかなと思っています。 お加持は内容は比較的簡単だが、全体にでき上がっていないとできない。 私は直接には教わっていない。 ある日急にできるだろう。実践でやってみろと言われて「合格…

伝授された法

研究の上から祈祷も多くの資料を持っているが、本当に使えるのは直に授かった法だけだ。 師匠以外からも多くの伝法を受けてきたがそこは効果が明確に違う。 そこが密教だと思う。 だから次第見てこれやりたいとなると伝授者を探すことになる。 霊狐から教わ…

結果の良いご祈祷は

うまくいく結果の良いご祈祷は祈っていて、妙にうれしく、清々しい感じがしてくるものです。 それは拝んでいれば自ずと結果も知れるというもの。 交渉事で不安のある方の御祈願。これはうまくいった。 拝んですぐ良い流れに乗っていると感じる。 自然と印も…

海の深みの様に

海は穏やかな日もあれば暴風雨に荒れ狂う時もある。 人の心も表面は同じ。 だが海の深みはいつも静かだ。 人の心識の海にもそれはある。 大きなマッコウクジラなどは海が荒れれば1000メートルの深海まで潜ってしまう。 こころ乱れる時はこころの海の深みに心…

受け身の祈祷

世上に祈祷というと念を凝らし祈願を一心に神仏に届けることと思うが…私はここ最近実際は逆だと思うようになった。 この人はどうだろう? この病人はどうだろうか。 この人の思惑は・・・などと祈願者に対する受け身の祈りこそ大切にしたいと思っている。 要…

大乗の修行には志が必要

今日のちゃず先生の四柱推命教室 「人はお金儲けが目的では成功しない」というお話。 そのお金をどうする なにがしたいまでいかないとブレる。 ただただ、金を集めたい。金が目的でゴールだとつまらない「金もうけ」の誘惑に乗ってあたら金を失う。 そうでは…

密教は仏教

私たちの心を照らしてくれる仏陀の言葉は理性と知性でつづられている。 呪術的な仏教である密教などを専らにしていると時折ダンマパダなどを読んで仏道の原点に改めて臨み心を照らすことが忘れてはならないことのように思う。 密教も仏教であることは何も違…

行に待ったなし

一応基礎が終わって人様の化他行が始まる前、色々な障碍が、現れて来る人もある。程度の差はあれ良くある。一段上がる前の洗い出しだ。 けれどもこれは他人の業ではない。あくまでも自分のカルマだ。いずれ輪廻のなかで対決し解決するべき課題なのだ。 怯弱…

護摩の効用

私は14回まで大峰入部しましたが、40代以降は代わりに飯縄山などを登拝しました。 足首を亜脱臼してしまったこともあります。 病院にいくとレントゲンで何ともなっていないというのですが整体師に言わせると軟骨の故障がある。 最近はだいぶなおって普通にな…

円頓戒は真俗一貫

円頓戒は天台の戒として知られるが、これは菩薩戒であるから本義は真俗一貫の戒律であり、在家出家の別はない。 戒こそが仏教の実践の大基盤である。 ただいまは正式には山門方ではこの会は四度加行など基礎行を終え、比叡山の眼目とも言うべき法華大会の前…

日蓮上人の御祈願の考え

日蓮上人の考え方だが実にうがった考えがある。 祈りとその感応の話。 これは「日蓮聖人御遺文」の「道妙禅門御書」というなかにあります。 「顕祈顕応」から「冥祈冥応」までの四種の祈りと感応。 第一に「顕祈顕応」 しっかり祈ってご利益も目にも鮮やかと…

要は必要の有無「護身法伝授」

「三回の五体投地礼拝が完了致しました。開始した頃は、過去の思いや苦い感情などが湧いてきて、心が辛くなっていったのですが、続けていくと、心が無になるような感覚や、心が温かくなるような感覚があり、以前より落ち着いた気持ちでいられる事が多くなり…

日々に親しむ大切さ

壮大な密教行法をして行くのも結構だが、短い供養法をこまめに行って身に染めることも大事だ。 とりわけ道具立ての少なくて済む短い行法は身に染めやすく、常に本尊と一体でいられる感がある。 私は一尊法を伝える時に存在すればそうした短い行法をも添えて…

自分自身で何とかせよ

若い二十代のころ講習会であった女性行者kさんの話。 当時もうかなり年配の方だったが、この方の話では若いころ、自分のちょっとした間違いから四国独特の魔物である「犬神」と神社の守護者である「狛犬」が争い、その障礙を受けて熱が下がらず。自転車で苦…