金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

私の茶飲み話

仏教のあれこれを私の角度から

内魔と外魔

鎌倉から室町にかけての禅僧・夢窓礎石はその著書、「夢中問答」で修行者の出会う「内魔」と「外魔」についてふれている。 これはいわゆる禅定の世界でいう魔境のことだけではない。 禅師は密教もしっかり修行した方であり、幅広い修行者でもある。 「教外別…

S師の母上

今は何かにつけ公平だの平等だのといったことに異常に敏感な世の中だ。 だがそれもほどを越せばただのひがみ根性ではないかとさえ思う。 この前テレビで大峰山で千日行を果たしたS師の番組を拝見した。 そのときS師の母上の話がでていた。 S師が少年時代にあ…

君子の交わり

君子というととても偉い品行方正の完璧な人のようですが、伝教大師様は「道心のある人を西には菩薩と言い、東には君子というのだ。」といわれ、君子は教えの違いこそあれ菩薩と同じく道を求めるという点で同じだとしています。 ここに伝教大師様の宗教の違い…

懺悔の意味

ある修行者さん、心の中をのぞくとストッパーがかかっている。 本当は相応の力があるのに封印している。 ある罪悪感で。 あなた前に進んではいけないと思っているでしょう? その話をしたら泣きながら話してくれた。 なるほど、でも、それはもうとうに忘れて…

感謝の信仰

konjichouin.hatenablog.com 「先生、ブログ拝読しました感謝の信仰って私のようなものが口にするのはウソになりますか?私は感謝してます今ここにしっかり立ち生きていること周りの皆さんと笑顔で話せること愛するワンコと暮らせること仏様に合掌し、その深…

恥ずかしながら

こういっては失礼ですが、今は十一面様も聖天様も飯縄様もお互いによく知っている既知のような存在になりました。 今さらあえてなにを願うべくもなく向こうはこちらをよく知っていると思う。 よって畏れながらあえてこちらも何も今さら願うべくもない。 そう…

座を崩さない

亡くなった先々代の園城寺長吏福家俊明猊下のお言葉に「胡坐(あぐら)をかいてはいけない」というのがあった。 これは現実の胡坐のことではない。要するに修行者は油断をして本来のだらしなさや増上慢を出すような真似は最後の最後までするなということと思う…

真理と真如は違う

真理と真如は違うかという質問。 真理は仏教用語にはないと思います。 トゥルースという言葉に「真の理」というような分解的意味はないと思いますが、そこにこだわっていうなら仏教で求めるのは理だけではない。 密教でいうなら理は胎蔵界 智は金剛界。 まし…

我もまた苦界の衆生なり

大乗仏教は「上求菩提 下化衆生」といいます。 悟りを求めながら衆生を救う。 こういう前提ですが、衆生を救うと言っても我もまた救われるべき苦界の衆生であることは変わらないのです。 自分の頭の蠅すらも追えないのに生意気だ…とはよく聞きますが 誰も実…

一休禅師の正月観

去年の正月11日に我が母が亡くなり、その前後も多くの知人、友人の親御様が亡くなりました。お弟子さんや講員さんでお身内をなくした方も少なからずある。 また、拙寺で長年可愛がっていた猫ばかりか若い猫も急死し、また飼育していた多くの生き物も命を失い…

心即法界

人の心がなにごとか面白くないことに支配されると投げかけられる笑顔さえもうっとおしいと思うもの。 逆になにかしらうれしいことに心が満たされていると人の間違いも軽く許そうという気になりやすい。 われわれは実に他愛ないものだ。 どれも自分が作った心…

落ちていく人 上がっていく人

人はどんな人でも差別は嫌う性格があります。 それは同じなんですが、落ちていく人と上がっていく人の区別は簡単。 落ちていく人は自分が体験した苦痛や被害を人にも与えることで平等だと思う。 上がっていく人は自分が体験した苦痛や被害を人から除いてあげ…

施無畏者の信仰

「施無畏者」とは畏れなきを施すものの意味で観音様のことです。 観音様は祈れば必ずご守護はいただける。 でも、なんか起きたら観音様を拝めばいい。 怖いものからラクラクすべて逃れられるということではないと思います。 世の中そんなに甘くない。 しかし…

「仏にまみえる」と「仏が見える」は違う。

神や仏が見えるとかお声が聞こえるいう人もいる。 それはウソとは思わないが、神 仏と言われている概念の具象化と遭遇するのと「まことの神仏」と出会うのは違うことだと思います。 神や八部衆は我々と同じ衆生だから出会うことはあるかも知れない。 だが仏…

ついでやおまけはない。

御祈祷の難しさはそこに行者自身の都合を盛り込めば必ず良いことにならないということだ。 例えば人さまのためでも贔屓目無理すればゆがみは来る。 必ずしも利益とかでなくても自分を売り込んだり、つまらぬ虚栄心からすることは必ずのちの災いとなる。 だか…

懺悔文

過去世の罪業ということを仏教では言う。仏教は三世思想だ。 今を中心に過去も未来も無限だ。 だが最近はトーンダウンしている。 過去世自体あると思わない坊さんも多い。 来世は葬式する都合上あまりないとは言えないようだ。矛盾の極みだ。 私は仏教は業論…

同時並行の宗教的修行はあり得ない。

konjichouin.hatenablog.com の続きです。 お茶はなんちゃら千家 生け花はなんとか流 踊りはまた何々流という風にいくつも習い事されてる方いますが…これはジャンルが違うからでオッケーなんですね。 そこへいくと宗教はそういうもんじゃない。 武術に似てい…

信仰という幻想

「護られている。ありがたい。」で暮らすのが信仰 「仏所護念」という祈願があります。 要するに仏さまに守られますように。 なにも祈願無いのだけお札が月々欲しいという方にはそれでお出ししている。 本当は祈願するから守られるのではない。 護られている…

罪障消滅の道

猫を虐待して殺してしまったことを悔いてる人がいた。 懺悔話を聞いたが、今は猫の保護や里親探しに奔走しているというお話。 いくらそんなことをしても死んだ猫は帰ってこない。 それはそうだが、そうすれば猫の死は必ずしも無駄にはならなかったかもしれな…

四柱推命の話

四柱推命、なかなか難しい。私は本格的に学んだことないんです。 黒門先生の講座に一回出たくらいで・・・ 読み違えると五行の吉凶が真逆になったりもする。 私は人様の鑑定では宿曜と九星干支術や風水くらいしか使わない。 私の命式は外格という偏ったもの…

釈尊 霊魂否定の真意は

「釈尊は霊を否定してる」などと一知半解の日とは言うが、八正道の「正見」の中にはそうした霊的存在を認めることが入っている。 もともと霊魂否定は死後について尋ねた弟子に「そのようなことは知らない」といわれたことからはじまる。 しかしながらなぜそ…

希望あっての人生

昔は占い勉強してどうしたら不幸な人は幸せになれるか?どうしたら成功者になれるのかを一生懸命研究した。 だから相性が凶だと結婚しないほうがいいといったし、うまくいきそうにないことはやめなさいと止めたが・・・・ 最近は知恵がついてきて古狸になっ…

何故大乗というのか?

上座部仏教の方に言わせると歴史上の人物としてのお釈迦様こそが唯一無二で大乗仏典のお釈迦様は架空のものだといいます。 確かに人物としての釈尊あって仏教は始まるのですが、大乗仏教で言う釈迦如来は歴史上の釈迦は背後にあって歴史的な人間である釈迦を…

馬頭観音 和讃風にしてみました。

馬頭観音さまのお経というのはないのかとお訊ねがたびたびございましたが、読誦用はないです。儀軌と言って密教のテクストだけです。 それだけ密教的なのだと思いますが 聖賀野紇哩縛大威怒王立成大神驗供養念誦儀軌法品の偈文から和讃風に作ってみました。 …

信仰に間違いはない

宗教にはいろいろある。 でも信仰というのはなににせよ、おおいなるものを想定してつながろうとすること。 野生の動物植物は神や仏の観念などはないだろうがもともと皆つながっている状態だ。 人間だけが意識的につながらないといけない。 宗教には違いがあ…

十一面様と馬頭様は仲良し?

「行林抄」所載の十一面観音の護摩では部主を馬頭観音が務める。 部主というのは所属の仏のトップだ。 だから観音なら普通は阿弥陀仏。蓮華部教主だからだ。 若しくは息災立なら等しく大日如来となる。 だからこれは異例だ。 この二尊は深いつながりがある。…

怖れは大事だ

密教の明王像について「尊い存在ならなぜこんない恐ろしい姿で表現するのでしょうか?」と他宗教の人に聞かれたことがある。 「それは怖れるということが大事だからだと思います」と答えておいた。 どうしてかって? 例えば健康を保つにはそれを害することを…

和合僧の話

「帰依仏。帰依法、帰依僧」の三帰戒は仏教の根本中の根本ですが、三番目の帰依僧は正確に言えばもとは帰依教団、帰依サンガです。僧侶に対する個人崇拝ではない。 信仰し、修行する団体に対する帰依です。 在家であってもその所属するお寺に対する帰依はこ…

改名の方法

私は姓名判断上でこれはまずいなという名前があると思っている。 だが、名前を変えるのは基本的によほどでないと認められない。 まず僧籍をとる、神官になる。 近所に同姓同名の人がいて紛らわしい。 珍妙で極めて読みにくい。 などということがないといけな…

誰でもできる出世間の知恵

物事の良い面だけ見ていくのはなんか嫌だ。 ウソっぽいという人がいた。 もっともだ。 プラス思考は疲れてくる。嘘だからだ。 ウソだと自分で知っている。 ものごとには望ましい面もあればそうでないものもある。 必ずある。 だから良い面だけ見るのは知的な…