金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

仏とつながる

よく、祈願は頼みたいがでも信仰はしたくないという方があります。
しかし、実のところいかなる秘法でも仏様を信仰しないでも願いがかなうという方法は仏教にはないのです。そういう魔法のようなものではありません。
そもそも仏教は人の祈願をかなえるためにあるのではなく、一人一人が仏教の知恵に目覚めて生きていくことが本義です。
つまりまず信仰があってこそ祈願があります。
信仰せずに祈願のみするというのはナンセンスです。
祈願においても本尊とつながる、つまり心を通わすことがなによりも大切です。
そうはいってもどうすればいいのかわからないという人もいるでしょう。
はじめはこちらから神仏に一方的に心を運ぶのです。それ以外ありません。しかし、そこからだんだんとつながっていきます。これがそのまま信仰です。
たとえ祈願があってもまず祈願より本尊に心通わすことのほうがはるかに大切です。
歯を食いしばって必死に願いがかなうように祈ることならだれでもすることです。
無論、真剣であることは大切ですがそんな祈願の仕方は実際にはたいした役には立ちません。
すべてのよきものは仏様のもとにあります。
あなたに本当に必要なものも知っています。そう信じたうえでなによりもその「みほとけ」を常に心に描くということ、これこそが最も本源的なそして最も強い祈りです。祈願はそうした前提にたってすれば叶うべきは叶います。