金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

仔猫の失踪と引き戻しの術

拙寺には猫がたくさんいますが、時々行方不明になる子がいます。そんな時は青面金剛の引き戻しと云う術を掛けます。
おとといの夜、仔猫がいなくなりました。この猫はチンチラと云う種類の猫で口がほんの少し曲がっているためか食事が下手です。獣医の先生が上手く食事ができていないのでいつまでもこんなに小さいのではないかということで、心配なので一匹だけでたっぷり餌を食べさせたところどういうわけか夜半に出かけていなくなりました。
おとといは夜からとっても寒く雪も降っていましたからこんな時に出て行って死んでしまったかも?と心配です。
そこでさっそくそういう時はこの術をします。勿論これは本来は出奔した人間用に教わった術で猫用ではありません。
しかし術をしても一向にかえってきません。体験上、猫は早めに術を掛けないと戻らないことが多いですね。その猫も体の弱い子だし、天気は最悪だしその日は帰ってこなかったのでもう駄目かなあと思いました。
わたしは自分ではあまりしないのですが弟子に「断易」と云う占いをする人が二人います。こういうときは良く占ってもらいます。
動かないでじっとしているとのこと。アニマルコミュニケーションと云う方法でもやはりジッとして動いてはいないように感じます。死んでいるのかも・・・?
でも断易では死んではいない。ただ難儀しているとのこと。帰り道が判らないのかな?
一人の弟子がいうには拙寺の猫がいなくなった時、判断をするとかならず子孫爻に申の十二支がつくのだそうです。
この子孫爻と云うのは断易の用語です。
自分に所属する物、転じて子供や部下などを見るときはここの状況をみます。ペットも同じです。
その子孫爻の具合でどういう状態かが判るのですが必ず「申」がつく。不思議ですね。どうしてでしょうと聞かれました。そこでこれはおそらく青面金剛さんだと思いました。
青面金剛は「庚申」の神様でお猿さんが眷属です。
菁面金剛の術をするとまず眷族の猿がサッと動いてくれます。だから猿がつくのでしょうという話をしました。この辺は断易を考える上でもとても興味深いことだと思います。
青面金剛の術は時間的には短いので、念を入れて昨日は訶梨帝母さんの霊符を作り理趣分経も読みました。こういう時は訶梨帝母も験が早いですから。

結果に無事にさきほど(夜九時頃)でてきました。
青面金剛も訶梨帝母もはたらいてくださったのでしょう。
占いでは南西にじっとしているということでしたが南西の隣家の物置の軒下あたりから出てきました。寒さと雪を避けて隠れていたのかもしれません。

経緯は最初、夜、照明を落とした鳥の部屋で飼っているオウムが突然に猫の鳴きまねを始めたのです。
鳥が闇の中でなくのは普通は無い事なのではじめはいなくなった仔猫が鳴いているのかなと思いました。
そこですぐに手伝いの人に外をみてきてもらいました。
はじめの鳴き声はやはりオウムでしたが結果、タイミングよく仔猫も鳴きながら出てきました。
引き戻しは無生物にも効くので便利です。無生物の場合はもちろん一人で出てくることはないですからそういうときは術をしながら探します。