金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

馬頭観音とリンゴ

関西出張中にある方からペットのヘビが逃げてしまったので何とかならないかという電話が入ったとのこと。逃げて部屋の中にいるならまだいいけど、ベランダが開いていたので心配・・・といいます。
ウ~ンこれは困りましたね。
爬虫類は毒蛇、ニシキヘビ、ワニ、オオトカゲの成体などは別にして普通は実害はうすいことがほとんどなのです。
今回逃げたヘビ君も至っておとなしい種類です。
でもやたら怖がる人がいて第三者が目にしたりすると結構これが騒ぎになります。それがなにより厄介です。
私が色々な動物を飼うものだから女性の弟子から「ヘビだけは止めてください。」といわれていますが、言われなくても逃げた時に人にたずねづらい生き物、有毒生物、蛇やタランチュラ、オオトカゲなどは飼っておりません。
でも、なんで女性は爬虫類や蛇が怖いのでしょう。
蛇皮やワニ革のお財布やバックなんかは喜んで持っているのにね。私には理解不能です。
もっとも男性でも爬虫類全くダメな人も少なくないですね。
うちのトカゲ見て「なんでこういうの飼っているのですか?」っていう人いるけど「好きで飼っているんですけど。何か?」と云うほかはありません。
「エ~わかんないなあ」と云う人もあります。別にそういう方はわからないで良いのでは?好き嫌いは自由です。おかまいなく。
本当は蛇なんかより大型犬が鎖を切って逃げたなどということの方が心配で人が噛まれたりでエライことになる可能性もあるものですけどね。
毒蛇以外の多くのヘビはさわらないなら、まずもってむこうから攻撃はしてきません。
でも爬虫類の多く、特にヘビは鳴きませんし、あまり音も立てないので目で見つけない限り探すのは至って困難です。戸外に出たらまずもどりません。

そこで前回のワシミミズク逃亡の時から感得像の馬頭様から頂いたメッセージを本人におすすめしてみることにしました。
実は前回こうすればいなくなったペットが見つかるという秘法を授かっていたのですが私は前にも言いましたように自分の霊的なことには疑り深い性分です。「エ~、そんなの本当かな?」と思ってしまうのです。
前回、馬頭観音さまが色々不思議をみせてくれました。
そういうことで馬頭観音さまは全く疑わないのだけど、自分自身の霊的部分に関してはそこまで信用していないのですね。私は。
自分でもあまり信用してないのに人に信用しろとは言いにくいもの。
馬頭様からは「人にも早くそのように云え!」と言われていたのですが、そういうわけでつい誰にも言いませんでした。「まあ、そのうちそんな機会でもあればね・・・。」という感じでした。でもその機会が今回来たわけです。

さて、秘法と云っても難しい事ではありません。拙寺の馬頭観音さまの写真をダウンロードしてリンゴを上げてお祈りしてみてくださいと携帯でご本人にいいました。本当は拙寺に来て御祈祷したリンゴを上げてお参りしなさい云うのですが今はそういう暇がありませんので。
馬頭様のメッセージでは赤いものがお好きだということです。お花でも赤いのがいいらしい。別に儀軌にそう云う話はないけど、御体の色は太陽のように赤いと言いますから赤には縁が深い方なのかも知れません。
お花はまだ上げてみていませんが一番良いのはリンゴだというのです。
ちなみにニンジンではないそうです。
実際、そうしたらほどなくヘビ君が台所から出てきたそうです。
今日、留守中にその方が御礼に見えたと留守番から聞きました。
帰ってきたら馬頭様の前にお酒とリンゴが何個も上がっていました。
めでたし。めでたし。

ついでながら誤解なきよう一言しておきますと、観音さまがご利益くださるのはリンゴが欲しいのでペットを探してくれるのではないでしょう。
これは「しるし」なのです。いわば手旗のようなもの。合図や合言葉と同じです。そこにリンゴをさしあげたらペットを探す働きが出てくるという「システム」や「約束」が出来上がる。これが呪術というものです。
呪術はそれを知る人、知らない人で結果が別れます。
つまり、それは一種の秘儀参入のパスワード取得のようなもの。
この秘法ではシステムのスイッチ入れるにはリンゴ、リンゴがないなら赤いお供えということです。
でもそれは我々が接する形としては単に観音さまはリンゴがお好きなんだということになるわけですし、それは間違いじゃない。
感得像がわざわざ馬のお顔を現わされている理由の一つには、そこにリンゴが好きだと云うメッセージの強化が隠れているのかもしれません。
こういう裏のことはホントは言わない方がいいのですが、今回だけです。