金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

霊を感じる季節

昨日は七夕ですが、案の定の雨。私が生まれてから数えても晴れの日の七夕なんて10回もないですね。むかしは近隣の平塚で七夕様があって随分と賑わったものだけど、今はどうなのかね。と思ったらこの間の3日から5日でおしまいだったとか。なんと7日は何にもなし。これじゃ七夕じゃないですよね。完全な商業主義!
子供時代の私には平塚の七夕は25日の辻堂の御諏訪さまの祭礼と並んで一年中待ち遠しい存在でした。
綿あめや回り灯籠に金魚すくい、憧れのカブトムシも売っていたし、当時は珍しいミドリガメ、銭亀、ハツカネズミなんかが売られていたからです。お正月なんかより断然好きでした。

お正月なんて家の大人は遅くまで寝ていて音たてても叱られるし、7日頃までどの店も休みで面白くもない。
其の上、あきあきする「おせち」を来る日も来る日も食べ、「ミズモチ」といってしまいにはカビだらけのお供えまで水に戻して食べさせられましたからね。

さて古風な七夕と云えば七日の朝早く、畑に行きサトイモの葉っぱに残った朝露で短冊に「願い事」を書きます。そして次の日にはそれを着けた笹竹もろとも川流しするのが本義、でも河川法で今は流すのはダメです。
どう考えても本当は旧暦の7月だから今の8月だと思いますよ。7月初旬じゃ星空なんてまずで拝めません。

同じようにまるきり感じが出ないのが7月のお盆、これって8月のお盆休みに遊ぶためにわざわざ移動させたように思うのは私だけですかね。
お盆はやはり8月です、7月は霊の気配は感じません。

夏の暑さに疲れ切った8月中ごろ、急にこのころからツクツクボウシが登場し、はじめて狂ったように暑かった夏も朝と夕方は涼しく、そろりそろり幕引きに入ります。
こうなる頃に私たちの頭脳は少し緩んだ暑さに有無なくリラックスさせられて半ばトランスに入り霊を感じやすくなっているのだと思います。
海、星空、お盆と何か遥かなる時間、空間に我々がいられる不思議な季節が8月なのではないでしょうか?
お化け見たりするのもこの季節。
幽霊なんてセミやカブトムシじゃないから通年いるに決まっていますが受け手の人間には普段はわからないのです。
だから8月のお盆あたりは霊界と繋がりやすい季節といってよい。むかしはお盆には地獄の釜の蓋が開くという表現でした。
そして不幸なことには人によっては水の事故にもあう方が出ますよね。
潜在意識の海に溺れることが形になってしまうのかもしれないですね。

昔、水死人の引き戻し頼まれて、首尾よくホトケサマを戻すことができたのを思い出します。
拝んだらご遺体が岸に酔ってきて探している人の足にゴンとご遺体があったのだそうです。
事故は湘南の海ですが悪くすると外洋の波にさらわれて、はるか伊豆の南端までもながされるということで不幸中の幸いでした。
引き戻しの術は本来、家出人などに掛ける術。でも、生きている人でもなくなっていても同じようにきくのだなあと思ったものです。
あれから海難事故の引き戻しは頼まれたことないけど、勿論そういうのは頼まれないのが一番ですよね。