金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

リクガメの眼疾

拙寺には方位術の大家であるH先生からいただいたリクガメがいます。
2年位前に頂いて、暖かい日や夏には囲いを作って庭で日光浴させていました。カメさんには日光禄が大事でなのです。
人工のUV燈も勿論つけてますけど、やはり自然光が大事。
昼行性の爬虫類にはエサと同じくらい大事です。
ところがどうしたことか。ある日エサを食べなくなりました。よく見てみるとカラスにでもやられたのでしょうか。
右目が大きく晴れて眼球も判らぬ有様です。
犯人は誰かわかりませんが好奇心いっぱいのカラスならやりかねないことです。
さっそくお医者に連れて行って入院です。「右目はもう駄目でしょう。腐ってしまっていると思います。左目に波及しないといいのだけど・・・」ということでした。
その後も餌を食べないのでなんと強制給仕とのことでした。
強制給仕か・・・。いつまでするのかな。
かわいそうに。一生目が見えなくて食べられなくて一生強制給仕ならこりゃ大変だ。
自然界ではこれは即、死を意味する大事です。
そこで前に動物の病気も拝んでみようといった馬面馬頭観音さまに御祈りしてみました。

おととい電話が来て迎えに入ったらなんと、とてもよくエサを食べるとのこと。
驚いたことには亀は両目とも治っていました。
「かさぶたみたいのが取れたら目が治ってました。奇跡的です。」とのこと。
「ああ、よかった。」
「先生ありがとうございます!」
此処の先生は名医で犬、猫でなくても何でも見てくれます。
日本全国から人が来ます。
けがをした野生の鳥獣やときどきあっと驚く珍獣が入院してたりします。
それにしても、馬頭観音さまには又助けて頂きました。
このところお世話になりっぱなしです。
ありがとうございました。
前にも御話した通り、馬頭観音さまは動物の守護神と云うのは民間の信仰です。
儀軌で見る限り、その御利益は基本的に人間が対象です。
密号つまり密教での呼び方が「迅疾金剛」と云うので効験がとても早いのでしょうね。
本来は馬が余念なく瞬く間に草を平らげるように我々の煩悩の雑草を除くので馬頭を戴くというのだそうです。
知らないのですが馬ってそんなに早く食べるのかな?
御利益は密教系観音らしくとっても多岐にわたり沢山あります。
怖い御姿からは意外なのですが、とりわけ諸観音のなかでも敬愛のちからがすぐれているということらしいのです。
そういえば体も赤くて全体的に愛染明王にも似ています。
実験と云っては申し訳ないのですが今、頼まれている良縁の御祈願も本尊に並行して馬頭様にもさせてもらっております。
どうだろう。ウマくいくといいな。