金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

飯縄明神と天照大神考

天照大神が天岩戸に籠った時、狐の姿だったという伝承があります。
中世の天台密教の書物、渓嵐拾葉集や今回の御流神道の伝授でもそんな話が出ました。
神道的に考えれば此れが飯縄様だと私は思っています。つまり飯縄明神は天照大神の荒御霊です。
天狐ですから姿はワシタカですね。地狐がいわゆる狐です。
日本の神々の垂迹の体は大体長虫【龍蛇】ですが、狐もある。
余談ですが三井寺近くにある三尾社はいざなぎ大神の三つの帯のたれを言うものと云いますが、本当は狐の尾ではないかと思います。
赤尾、黒尾、白尾でそれぞれが地主明神です。
これは荼吉尼天の眷属の赤女子、黒女子、天女子でしょう。
三尾社に行くと兎さんがあります。これは眷属ですがもともとは供物であったと思う。
話を戻すとそれで天照大神の籠る岩屋を閉じているのが戸隠山、飯縄の前山です。戸隠が隠しているのが飯縄山です。
昔、名古屋の新戸隠神社で見せた頂いた「飯縄曼荼羅」は中尊は雨宝童子。つまり天照大神16歳の時、日向の国に降臨の御姿です。
飯縄即アマテラスの思想は確実にあったと思います。
飯縄は仏教的に考えるとカルラで太陽の鳥ですからそういうところでも太陽神アマテラスとつながっていると思います。