金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

双身毘沙門天浴油開白

明日から双身毘沙門天浴油供です。
他の御祈祷も詰まっていますので4日で7日座を満じないとなりません。
聖天さんだと大根あげますが双身毘沙門天は大根ではなく昆布をあげます。
これは真言宗のN大僧正からの伝授で聞き書きにありました。
天台の流儀で受けた時には別段そういうことは聞かなかったけど大根の代りに上げています。
真言方は毘沙門儀軌。天台方は吽迦陀耶儀軌が所依です。
実際はこの法は天竺伝来でも中国伝来でもなく尊意座主が作られたという話もあります。尊意さんは「元三大師」のお師匠さんです。
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零細寺院の拙寺では祈祷壇は一つなので聖天様に代わってもらいます。狭くてすみませんがどうぞよろしくお願いしますね。

以前に行をするにあったて色々調べたところでは双身毘沙門天の真言はよくいわれている真言ではなく、厳密には単にその後半だけということらしい。つまり女天御真言だという部分です。
これが本当は双身の呪。
実は冒頭のほうは部主真言だとのことです。
判る人しか判らぬ話で恐縮ですが、この方は色々あって複雑なのです。
N大僧正に御祈祷の心をお尋ねすると「まあ、いってみれば毘沙門天の被り物するんやね。」とのことでした。
今は亡きこの方は御修法の導師までされた大徳で本当に良く拝む方でした。

双身さんは木でできたとても小さな精巧なお像も手元にありましたが、毘沙門様が大好きな兄弟弟子の晋山祝いにということで差し上げました。