金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

パリのテロに思う

フランスのパリで大規模なテロがありました。ISの犯行ですね。
このテロは死者は100人を超えるものでフランス史上かってない規模だそうです。まったくとんでもないことです。
フランスは欧州きっての移民大国でフランス人以外の人種も多いそうです。
よそのその国に比べれば外国人が住みやすい環境なのでしょう。
でも、この事件で外国人、特にアラブ系のイスラム教徒は厳しい目にさらされるでしょうね。残念なことです。
フランスは空軍を派遣してISの拠点を爆撃しました。
たしかに戦争自体は良いことではないけど・・・この段階で「恨みに対して恨みを以てするな」とか「そんなことやめなさい」なんてとてもいえないですね。
何故ならこの空爆はもう終わった事に対する恨みからの報復などではないからです。
今後のフランスを含むISと戦う全ての人々の安全のために必要です。
そしてフランス含むISと戦う全ての人々の正義の為に必要です。

クルド人部隊も必死に巻き返ししています。
ISでは異教徒のクルドは奴隷としてしかその存在を許されないそうです。
男は殺し、女性などは全くの慰み者として奴隷市場であつかわれているそうです。
戦争に反対だといっても必死に抵抗する彼らに戦うことを止めろといえますか?
国の威信だの利権や名誉ではない存亡の戦いです。不倶戴天の敵との国民一人一人の生存をかけた戦い。まさに動物的な弱肉強食にも似た戦いです。
戦わなければただ殺されていくだけの人々がここにいます。
彼らは存在自体を否定されているのですから。
若し戦わずに済むとするならその対案が必要です。
「お前ら戦争するな」というならそれがなきゃいけません。


私はマザーテレサが言った言葉を思い出します。
マザーはある「反戦集会」にまねかれて「私は平和集会には行きます。でも反戦集会にはいかない。」といわれました。
実に含蓄のあるお言葉だと思います。
戦っている人々にはその人々の理由があるはずです。
皆さんは隣人が殺されたり暴力を受けていたらどうしますか?
ただ、「暴力はやめろよ」というだけですか?
そういう人ばかりだとしたら暴力は止むでしょうか?
無論、かといって日本が自衛隊くりだしてISと戦うという必要なんていうのはないと思いますよ。
でも戦う人へのエールは忘れてはいけないと思う。
上から目線で喧嘩両成敗的に「なんかもめてるけどさ、戦争は良くないよ。やめなさい。」なんて風にはとても思えません。
人が山ほど毎日死んでいるんです。そういう発言は極めて無責任で不謹慎だと思う。ふざけているとさえ思う。
だからそういう論調が主流の日本の反戦集会なんて何も価値を感じません。

日本人の反戦運動ってそんなふうにどちらからも文句言われないレベルでモノ言うだけでしょう。
ハト飛ばしたり、風船飛ばして「ピース」「ピース」なんていうこと言うのも結構ですけどそれだけで戦争は止むのでしょうか?
それとも敗戦国の国民としては「どっちが悪い」なんて批判的なことはいってはいけないのでしょうか?
日本人が文句なく戦うべき悪だと云えるのはテレビの中の悪の組織や怪獣なんかだけですか?

正義の心はどこに行ったのでしょう。

悪はその行為を憎まなければいけません。
若し相手がどうしても悪事を止めないならあえてこれを討たねばなりません。
譬え仏教徒であろうと僧侶であろうとこれを言うのに私はなんの躊躇もありません。
なぜなら本当のことだからです。
戦わなければならない、そして打ち負かさねばならないものもあるのです
私はニュースを聞くにつけISと戦うすべての人々にエールを送り一日も早く凶悪無慈悲な邪教組織ISが滅ぶことを祈って止みません。