金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

企業の理想的祈願

一昨年になりますが増上寺で「NLP」のトレーナーズトレーニングというセミナーを受けました。
これはNLPトレナーになるためではなく、まあコーチングみたいな授業なのですが滅多やらないらしい。
そこで教えられてとても画期的だったのは「企業の目的」というものでした。
普通は「儲けること」と考えやすいけどそうではないのです。
実は「続けていくこと」なんですね。
確かに儲け儲けと考えていると企業の対社会の理念なんかどこかへいってしまってただ儲けに奔走してしまいがちです。
特に傾いたら途端にそうなるのは情けない。
でもこれは企業の病、会社の死に始めです。中心軸を失っている。
企業を続けていくために従業員の給料も必要、役員報酬も必要、モチベーションアップも必要なんです。
その為の「儲け」なんですね。会社のための儲けで儲けの為の会社ではない。無論もうけは不可欠ではあるけど。手段なんですね。あくまで。
そう考えると聖天様への祈願もただ儲けりゃいいでは不足です。
さらに商売は「売り手よし」、「買い手よし」に「世間よし」じゃないといけませんと教わりました。近江商人の「三方よし」の教えです。
「売り手よし」「買い手よし」は判るけど「世間よし」ってなんでしょうね。
要するに世間様の納得のいく「商い」をせよということです。
その値段で買う奴がいるんだからバカみたいに高かろうがただ同然だろうといいんだとは言えない。
企業イメージもそこに関わる訳でしょう。だから祈願はまずはじめは「会社が続いていけますように!」がいいんです。その上で必要なら何億、何十億欲しかろうが貪りとはなりません。大事なのは理念を忘れないこと。
三方よしです。
「金光明最勝王経吉祥天女増長財物品」に一人己身のためにすべからずとありますがそういうことだとお思います。

私の云う聖天信仰はつまらないかもしれませんね。
バカ儲けができる。欲しいものは無理にでも手にいれる。願いさえすれば栄耀栄華は思いのまま。他人の配偶者だろうが恋人だろうが引き寄せできるというのが聖天信仰だと思っている人もいますからね。
他社をつぶしてほしいとか・・・。人を殺してほしいとか。
現に私の師匠のところに金貸業者で相談に来てお金が返らないんじゃなくて「相手がお金を返せ無くしてほしい。」抵当物件だか土地だかががどうしても取りたいから・・
という人がいましたが、「あんたみたいな考えの人間は嫌いだから返ってくれ。」と行って追いかえしたことがありました。
そういうのは西洋の悪魔崇拝と変わらないですね。
そういうのは聖天信仰じゃないです。
聖天様は護法善神です。
そこをまちがえてはいけません。
聖天信仰は一時だけ大儲けしてもしまいに滅びるのじゃいけない。意味ないです。
悪魔のやるのはそういうことです。
そういった貪瞋痴のむき出しの祈り方をすると聖天様じゃなく悪鬼「毘那夜迦」が感応する。
これは行者でも信者でも同じこと。
毘那夜迦にもいいのと悪いのとある。いいのは聖天様スルーでは動かない。直接交渉に応じません。
聖天様は止めてくれないの?止めてくれません。
あなたが勝手に悪魔にメールしたり電話しているのを聖天様は一々関与しません。止めるのはあなたの理性とその人の守護霊の役目。
儲けすぎてその結果、会社が駄目になることだってある。
聖天様に祈願するのは聖天様が納得のいく経営を考えるのが大事です。
大阪のある社長さん。長年の生駒さまの聖天信者でかなり経営は上手く行っているらしい人でしたが「ヘエ、社長は聖天さんと思うとります。そやから、私は番頭なんです。」という人がいました。
教えられますね。