いつも「よそで霊能者の類から霊のさわりだといわれた場合はその人に何とかしてもらうようにしてください。」とあれほど書いても、その結果を拙寺でなんとかならないか・・・というそういう人が後を絶ちません。
なんででしょうね。私がいったわけじゃないのにね。
フ~ほんとに困りものです。最近多いんです。
よそのお寺でも御祈祷なんかしているとこういう人来るのじゃないかしら。
ある人曰く「そのみてくれたお寺って御祈祷はすごく高いんです。ウン万円とかとるんです。だからおたくでやってもらいたいんです・・・・」
御冗談でしょ。値踏みされたもんだね。うちも。
どんな霊障だか知らないけどホントに呪われているとか、祟られているならウン万円なんてむしろ良心的ですね。
もっとも金さえだせばなんでも良くなるわけじゃないけど。
だって仮にもし本当にそうなら、つまるところは呪われたり、祟られたりする原因を作ったんでしょう。
違いますか?そういうことなんですよ。
たとえばわかりやすい例が「四谷怪談」のお岩様。何で祟るの?
祟るだけの酷い事されたからでしょう。「鍋島怪猫伝」だろうが「かさねヶ淵」だろうが皆同じです。
恨まれるようなことしたり、しちゃいけない酷いことしたり、・・・そういうことでしょ。じゃなきゃなんで祟るの?
それが本当の祟りならそんなの頭のほこり落とすようにヒョイヒョイとれるものですか。
ましてファミレスのディナー程度の負担でチョチョイと解決してほしいなんてのは・・・・どうよ。
以前こういう方がいました。「何か憑りついているんですけど。お祓いに大金掛かります?」「大金ってどの程度をおっしゃるのでしょうか?」
「五千円とか・・・」 大丈夫です。そういうのの対策に五千円なんて金額ありえませんから。
でも、お金にそんな余裕がないということなら「18日の護摩が無料ですので是非お出で下さい」というと「そういうんじゃなくてチャンとしたものを・・・」とおっしゃる。・・・・あなたの言う「ちゃんとした御祈祷」って一体なに?
少なくともわたしゃいい加減な護摩はたいてるつもりありませんけどね。
それ以前にもっと本当に大事なことがあります。
そういう皆々様はなんでそこに霊障があると思うのでしょう?
人に「霊がさわっている」と言われたって問題が何もないならほっとけばいいんです。
イヤ、そういうのではなく問題が実際あるという場合は…その場合も直ちに霊障が原因とおもいこむのはおかしくないですか。
じゃあ。貴方は人に恨まれたり、呪われる覚えがあるのですか?
ましてなんの理由で先祖が祟るの。子孫に?
医者でも分からないフシギな病気にかかっているとか、声なき声が聞こえる、いるはずのないものの姿が見える、お化けが出るとか、霊的な不思議現象が起こるというのならそれはその方の実体験ですから頭から否定したりはしません。
しかし、なかなか解決しない問題があったとして、そこに霊が障っていると誰かしらにいわれるともう「さあ、大変だ。何を措いても霊をとらないと駄目なんだ!」としか思わない。これおかしくないですか?
そういう頭脳構造はインチキ商法やオレオレ詐欺にすぐかかる頭と同じ構造ですよ。
アホです。眼さましてください!!
なかには別に何にもみてもらってないのに、向こうからたまたまそういわれ
て・・・という方もいます。
大体、なにも頼まれもしないのに勝手に鑑定しちゃうのおかしいでしょう。
プロ意識なさすぎ。無責任な行為です。
タダで憑いているというならタダで払っておけよといいたいですね。
勿論、霊だって簡単にとれることもありますけど、そういう場合は自分が知らずに呼んでいるだけなんですね。疑似的霊障。本格派じゃない。
でも知らずによんでいるから改めないといくらでも来るよ。
パワースポットだとか言って、おかしなとこへ喜んで行って拾ってくることもある。
同じ霊場いってもマイナスの磁力の人はそういう変なのしか呼びこまない。
マイナスとは明るくない心。 ものほしい暗い陰気な心。人のこと考えたことのないみみっちい心。いつも自分が。自分が・・・しかない心。
そういう人の話聞いていると助けたくもないですね。
どうしてそう自分のことしか頭にないの・・・?
そういう心でどこいったってロクなことにならないのが落ちなのです。
それでもって10円玉とか賽銭に放り込んでありとあらゆる願いをする。そうしないと損だと思っている。
それってホンマのご利益なんてありますかいな。
だってそういう心は神様と繋がれない心だから。
神道流にいうなら「あかき心」が無いお参りはダメです。
かと思えば電話かけてきて「私はどんな霊障もいっぱつで取れます」という先生もいるんですよ!という話をする人もいる。おや。そうかい。だったらうちにつまらない電話なんてしてないでそういういいとこにさっさと行きゃいいのにね。
でもって何言うかなと思ったら「そこ行ったら本当にとれるかどうか占ってください。」ときたもんだ。
「やだね。」
そんなのバカバカしくてやっていられません。
そういう奴の頭脳構造はそこいって問題が解決しなきゃこっちが悪者です。
よしんば逆にうまいこと霊が取れたからって礼を言いに来るわけでもなんでもない。
グズグズ言わないで行ってみなよ。
うちはなるべくそういう人は来ないでもらいたいものですね。
信仰と反省とマナーの持ち合わせの無い方。お帰りはこちらです。
最期に本当に祟られている、呪われているというあなた。
もし本当にそうならあなたは加害者である可能性が高いということなのですよ。そうでしょ。
もしそうならまず、一方的な被害者ヅラはやめるべきですね。
すべきは被害者ヅラじゃなく懺悔と滅罪です。仏教はこれです。
以前、庭に先祖が祀っていたお稲荷さんの社を壊して祟られたという人から電話来たけど、「まずお稲荷様にお詫びを」といさめても反省全然なし。
ただ狐とってくれ~というだけ。
無理だね。わたしゃどっちかと言えばその狐の味方なのでとりません。
理不尽なアンタに味方して狐と喧嘩なんかする理由は私には一つもないんでね。
というわけで外来の霊障対策は皆様ほとんどがお断りという結果です。
あしからず、ハイ。