金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

いたしません。


どういうわけかうちは霊関係の相談が多いです。
勿論本当にそういうこともあるんだと思っていますよ。私は。
そんな非科学的なことなんておもいません。
なぜなら科学で相手にできるのは検証や実験が可能なことだけですからね。何でもかんでもが科学だのなんだのを振り回す人は一番怪しいと思っていますし。うさんくさい。
前にもある対談でみだしに「祈祷は科学だ」なんての持ってきたから、「とんでもない。そんなの私と真逆の考えだわ!」といって変えてもらいました。
例えば「占いって科学なんです」とかいう方は「あ、そうなんですね。」というけど、もう相手にしないし、統計学だという人もじゃあ統計学ってどういうのか説明してみて?といいます。
科学でとらえられないことは世の中にごまんとあります。
だからこそ科学は前に進めるんだよね。永遠に課題はありますから。
そこが科学の素晴らしいとこ。
でも霊関係のお話は講員以外の人は結果的にほぼ100パーセントお断りしています。
なぜなら・・というのはもうご案内に書いてあるので繰り返さないのですが・・・
そういう相談者の方は私と「共通了解」ができる人物だと思っておられるのですね。
たぶん。
きっと、羽田は電話で話すだけで「私が呪われているのがわかる」とか、「キツネがついているのがわかるはず!」とか思っているんだと思います。
でも悪いけどわかりません。全然!
電話かけたら即その場で、電話からただならぬ邪気がつたわっておるとかいって・・・
「むむっつ、そなたには良からぬキツネががついておるぞよ!}って言ってほしいのですかね。
申し訳ないけどそういうことは私にはできません。そんな霊能者みたいな者じゃないし。あんた私を一体誰だと思っとるの?ただのオッサンでんがな。

でも、そこのところを「ウーム、あんたとしゃべっているとなんかぞっと来るぞ。あ、やはりキツネが見えますね。これはイカンわ!」なんていってもらって、「ああ、この先生、スゴイ!本物だわ~!」なんて泣いて喜ぶ構図は多いのかもね。
これは実際そういうことが判る霊能者の場合、話は別ですよ。
でも大体みんな自分で設定して話しちゃっているから、霊能なんてなくてもただそれを肯定すれば、こういう方は「やっぱり!」ということになる。
悪用すれば飛んで火にいる夏の虫。ただでさえこういう世界は思い込みの方向に流れるものです。

人の商売を邪魔する気もないけど、そうやっていけばそういう道場は愚婦愚民( 失礼!今こんな言葉言わないよね )の集まりになってしまいますよね。
あたしゃ、そういうのはいくら儲かろうがまっぴらごめんです!
だからまず「それ、根拠のないあなたの感覚じゃないの?」と問うわけです。
そうすると先様は大体ががっかりしたり、怒ったりして電話を切るわけです。・・・・まず肯定してもらいたいんだね。・・・致しません。

時々、話していてわかるのは「あ~この人って精神病んでいるな・・・」というのはわかるけどね。こういう人はいい鴨です。
「精神病院行っています」ときちんという人もいますけど、そういう人はお医者さんにこういうとこに相談に行っていいかどうか聞いてくださいっていっています。こうなると医療問題ですからね。
誠意持って対すればそうなる。

この前なんかある人の呪詛で体の一部が解けてきているっていうのです。「医者いったの?」「一回だけ行ったけど、後はもう行っていない」とのお話。
こんなのどうすんの?
「それ本当に霊障なのかどうかわかりませんね。うちでは対処できません。判断できないし・・・でも。その話が前提じゃないとあなた納得しないよね。無理です」と言ってお断りしました。
この方は一応私の言い分は怒らないで聞いてくれました。
だから正直に言うと、そういう人からの電話では話しながら「この人、どう説明して断ろうかな、どういったら納得する?・・・・」といつも考えています。
「でもさ、羽田さん。そういうのはね。本人がそういっているんだからなんか、受けてあげてさ、テキトーにやってあげた方が親切なんじゃないの。」という同業さんもいます。ま、それもありかもね。
でもどう思います?
例えばこういうケースはどうですか。架空の話ですがこんな程度はザラ。
「同僚のAさんから呪われているんです。」
どうしてそう思うの?と聞くと、「彼女は何かわからないけど私のことをよく思っていなんです。視線を感じるとときどきこっちにらんでいるし・・・。この前もお金が財布からなくなっているんです。たしかに三万円あったのに二万円しかない。きっと、ちょっと私がトイレ行ったすきに抜いたんです!
そこの部屋にAさんもいたんです。それになんか変な宗教やっているみたいだからきっと・・・呪っています。私、最近頭痛ひどいし、嫌な夢も見ますし。」
「何かわからないけど・・・よく思っていないのは彼女じゃなくあなたでは?」といいたくなる。
「そうなの?わかった。じゃあ早速に邪念が来ないよう祈祷しましょう。」でこれをこのまま受けてしまえばAさんは彼女を呪詛していることを前提にしてしまうことになります。
そんな失礼な!何の根拠があるのでしょう。
宗教のやることではないな・・・と思う。
だから話だけで呪詛返しとか、キツネがついているとか・・・そういうのは一切いたしません。
ついてもいないキツネに罪かぶせるのも悪いしね。