金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

護法大彌猴王ハヌマーン

勧請したハヌマーン神
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お弟子の井口君に頼んで開眼してもらったハヌマーン。インド神話のサルの王様というより神様です。それもかなり強烈な神様。
インドでは猴神はヴァナラと言われる一群で10人以上が知られています。
中でもハヌマーンはインド神話ではビシュヌの化身ラーマとその妻シータを助け、山を動かすほどの大力を発揮します。
西遊記の孫悟空も有名な中国の山々を担がされても平気な顔をしていましたが、悪仙人に泰山を乗せられてついに下敷きになる場面があります。
おそらく孫悟空のお話はハヌマーンの話と被るものもあるのでは・・・と思います。
ヒンドゥーの神様ですが密教経典では護法神としてもサルの大王である大彌猴王が登場します。
観音二十八部衆の畢婆迦羅神王というのがそれだといいます。(一説には大天母ドゥルガーのことをそう呼ぶのだとも。)
私はハヌマーンも仏教的に考えて護法神としてお迎えしました。
誤解を恐れず言えば広い意味では少なくとも事相面では密教は多分にヒンドゥーの流れですから違和感はありません。
ハヌマーン様は果物やヨーグルトがお好きなんだそうです。
やはりお猿さんにはお猿さんなんですね。
井口師にヒンドゥーの道場観と秘密のマントラを教えてもらいましたが道場観はとても素晴らしいですね。
先ほど護摩を焚いていたらなにか反応しているように感じます。
馬面の馬頭観音様のそばも落ち着く感じです。淵源的に言うならハヤーグリヴァはビシュヌの化身ですから相性がいいのかも。
ハヌマーンにはハヤグリーヴァ(馬面)、ガルーダ(鷲面)、ナラシンハ(獅子面)、ヴァラーハ(猪面)の顔を持つパンチャームカ・ハヌマーンというのもあります。彼らは皆ビシュヌ大神の化身です。
私的にはこの方の本地をいうなら、おそらくは不動明王かなという感じです。
井口師はヒンドゥーをかなり修業した日本では珍しいその道の達人ですがお話ではハヌマーンは長い尻尾で災いをもたらす悪星をも薙ぎ払うのだといいます。
孫悟空も西遊記の初めの方では星の神である六甲六丁の十二神将や二十八宿の星官をはじめ托塔李天王(道教でいう毘沙門天の呼び名)や那咜太子を相手に大暴れします。
まさにハヌマーン的ですね。