金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

明星天子の夢とカミダーリー

明がたの夢。夜なのだけど真昼のように明るい。空は見ていると悲しくなるほどの深い深いブルーなのです。だけど太陽はどこにもない。
中空に星が一つ、これが金星です。
金星を見ているとそのなかに明星天子が白く線描のように見える。
透き通っているのかな。竜に乗った四臂像で尊星王みたいです。
やがてそこからスルスルと龍に乗って出てきてスッと私の額に入りました。氷がとけるみたいに。
そういう変な夢。
このところ勝軍地蔵様のお護摩を月一回拝んでいます。
勝軍地蔵様は太白金星大将軍の菩薩だと思っているのでそんな夢見たのかな。
私は何かの神仏についてフォーカスすると頭から離れない悪い癖があります。勝軍地蔵だと寝ても覚めても勝軍様です。(どこかの国みたい?)
この間は訶梨帝母さんでしたから、浴油供の間七日間ずっと並行して拝んで一応落ち着いた。
やったけどどうというのはわかりません。
わかんないけど…何かそっちの世界ではそれが必要なんでしょうね。
私的にはそう理解しています。
沖縄で「カミダーリー」というのになると御嶽参りする。御嶽というのはウタキと言って霊場です。多くは御宮があるとかじゃなく,ただの丘やイワクラです。
そこいってどうというのはないのだけど、いかないとおさまらない。
お金が儲かるのでもない、別に良いことがあるのでもないけどいかされるんですね。
それである程度行くと次のウタキへまた移動する。そのくり返し。
そういうように内なる突き動かしを受けるのがカミダーリーです。
きっと、私も内在的にはそのようなとこがあるのでしょう。

文化人類学の大御所、佐々木宏幹博士の研究ではなんと沖縄の女性の60パーセントは多かれ少なかれなんかそういう体験があるらしい。勿論男性でもあるそうです。
内地だって天照大神を奉じたヤマトヒメは方々歩いています。
それで伊勢に落ち着いた。
なんか最近ではパワースポットだの神社巡りとか盛んだけど、裏にはきっとカミダーリーに似たものがあるように思います。
まあ、私の場合は最近、「玄旨帰命壇」のことを呼んで調べていたら明星天子とかかわるんだと再認識して、その意識がどこかに残っていたんだと思います。
後になって気が付いたけど太陽も月もないのは「明星」という言葉の中に日も月もあるからなのだと思う。
日、月、星と書いて明星です。だから明星天子一尊で月日星の三光天子もあらわせば、しいてはつまり宇宙全体を現すのです。
ちょっと専門的ですが天台法門の口伝です。
そういうのも頭のどこかにあったんだね。
エリクソン催眠的記憶です。
或いは空海が明星が口に飛び込んだという求聞持法の神秘体験を書いているけどそんなのもどこか頭にあったんでしょうね。
求聞持したこともないのに畏れ多いことです。
でも私の内側で何かが変わるのか?
わからないですけどね。
まあ、求聞持法のように別段、頭はよくはならないと思いますが()