金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

龍女像の完成

京都の仏具店に修復を依頼していた龍女像帰ってきました。
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始め吉祥天かと思いましたがどうも違う。「八歳龍女」か「善如龍王」か?
亦は「清瀧権現」か?どちらにしても龍女。サーガラ龍王には5人の娘がいる。
長女が八歳龍女、次女が厳島明神、三女は歳徳神ともいう。
八歳龍女は善女龍王でもあり、清瀧権現とも言われている。
イメージ的にはどうもその善女龍王みたいだけど、私の先祖、戦国武将であった高橋氏の居城のあった宝満山。その山の神、宝満大菩薩としてまつろうかな…?と思っています。
この神様はタマヨリヒメ、お姉さんがトヨタマヒメで、その姉の生んだウガヤフキアエズノミコトを育てたという。お母さんのトヨタマヒメはワニの本相「八尋鰐」を夫に見られてしまったので海に還ったという。ワニはいままでは専らサメのことという解釈でしたが、今はワニ説も脚光浴びて有力。折口信夫先生もワニ説。
想像のなかでお像に聞いてみたら「龍女」としかいわない。
姿としては歳徳神に近いけど立像の歳徳神は聞かないんです。宝珠を持つのも歳徳神は右手です。
まあ、サーガラ竜王の五人姉妹の一人なんだけど「誰でもいいじゃないの?」というような感じ。
じゃあとりあえず竜宮の「乙姫明神」でいいかな?
文句あるならそのうち何らかの形で言ってくるでしょ。このお方。

はじめは吉祥天としてある毘沙門天のお寺に納めたんですが、行った先で騒動が起きて帰ってきた。行くときもなんか、この方なぜか行きたがらないあ・・・と思っていたけど、そのために求めたお像なので手放しましたが戻ってきた。
拙寺になんか縁があるんでしょうね…。まあ、ゆっくりしてください。龍女様。

相対して思った事。龍王とか龍女は後ろに竜が載っているけど、あれ実は龍がのっているんじゃなくて、本体がうしろに控えているんですね。それを表現しているんじゃないかと思う。前に見えているヒューマノイドな神様は化身でしかない。
だからやっぱり竜なんですね。もともと。
当たり前だけど私は改めてそう思います。