宝楼閣真言

宝楼閣真言(大宝楼閣善住秘密根本陀羅尼)というのがあります。巨大なタワーが出てきて、亡者を導き入れ、皆そこからお浄土や転生すべき善処へおくってくれるのですね。ありがたいですね。

この真言は儀軌によると、人間だけでなく蚊や虻、蟻や蛾のようなものまで救ってくれるそうです。動物が死んだらこの真言を唱えてください。

ほかにも五逆(母を殺す、父を殺す、僧団を破る、阿羅漢を殺す、仏陀の肉体を傷つける)四重(殺生、偷盜、邪淫、妄語等いわゆる四波羅夷罪)を除き、誹謗正法の罪、五感の不自由、悪病、悪魔に魅入られた人、占星術上の七曜や悪星の災い、ビナヤキャの災いを除くといいます。

私はこの真言が好きなのでよくお唱えします。

(とりわけ鳥獣魚虫は受戒できませんから、読経も結構ですがこうした密教の真言による救済がよりいいと思うのです。)

この御真言は光明真言や随求陀羅尼と並ぶ救済の幅が広い優れた御真言だと思います。

略咒はオンマニダリウンハッタ

私が授けてもらった「精霊供養」という秘儀では宝楼閣にみたてた紙天蓋を作り、周囲に廻らした旗にこれを書きます。

勿論お唱えすれば功徳が頂けるといいます。

亡くなった方で気になる人があればこの御真言を唱えそういうタワーにその方の霊が入っていき成仏するイメージをしてみたらいいと思うのです。

霊魂はもう肉体がないですから、我々のイメージを受け取れれば、その心識は速やかに苦海を脱します。精霊供養も全て自らのイメージにのせて精霊を救済する方法なのです。