金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

お告げは直に来る?

行者は自分のプライベートな御祈祷はしないもの。
そういう風に教わってきました。昔の行者さんはそういうよね。
密教行者は感応道交してもう本尊と一つじゃなきゃいけないから一々祈るなんてことが起きないのが本当という意味なんでしょう。
本尊がそう思っていないことは起きてこないし、祈っても受け入れられない。本尊と近くなればなるほどそうなる。
自分の意見は通りません。
終いには面倒くさいので「もう、なんでも仰せのままに!」に成っちゃうね。
それが行者という生き方だと思う。
だから密教祈祷、聖天浴油かなんか習って、それで成功してリッチになりたいとか、モテモテになりたいとか思っていたら大間違いです。
行者には行者のあり方があります。
本尊は人の祈祷に関しては行者の言うことを聞いてくれます。
しかし、行者自身のことは本尊に任せるほかなし。
本尊がオーケーしないことはどんなに祈っても無駄です。
「必要ない」の一言でおしまい。

ある霊感のある人が私の将来。お寺の将来について飯縄様が出てきてこれこれこうっていたと教えてくれました。私もだまって聞いてました。
この人はかなりそういう感はありますからね。というよりその道のプロです。
そうしたらその人曰く。内容を頭から否定されるかと思ったら話を聞いてもらえたので驚きだったそうです。
でもそれは当たり前。
実はね。それ私がこの前まで思っていたことそのままです。
だから受けいれるの容れないもない。
私が思うには彼が受け取ったのは本尊の姿をしているけど、実は私の想念だったんですね。たぶん。

でも、現実はそれとは全く変わった展開になってしまいましたから。
私の方は私の方で「私の思いとは別にそういう変化が起こるかも…」と思っていたら案の定そうなった。

密供を絶えず修して加持感応の練習してしているとたまにそういう現象が起きる。
自分が本尊のコスプレして方々へ行く。そんな感じ。
此れが本物の行者なら本尊と全く変わらないんでしょうけどね。
未熟な私レヴェルでは真似事程度ということでしょう。
逆に私が夢に出てきて…こんな風に言われたなんて人もいる。
まあ、それ大概はただの夢ですね。
でもそうじゃない場合は逆に眷属さんかなんかが私に化けてメッセージしているのかもね。
その方がコンタクト採りやすいからということかも知れません。
知らんけど。
だからこんなお告げがあったと知らせてくれてもウンウンとは聞いているけど原則、採用しない。
だってそりゃあそうでしょ。他人様通じて私のことをお告げするくらいなら、「直接に私にしてよ。水臭い。」って感じです。
だから「本尊がこう言っています」なんて言ってくる人いるけど、話は聞いていても基本は全部無視です。
なぜなら本物の本尊には信仰しているその人自身のことはともかくまず他人様のお告げなんて出ないものです。
そもそもお告げにより人の人生変えたりするのは仏法とは少し違うからね。

自分自身が本尊と二人三脚相談ぶって前に進む。そんな感じ。
私の師匠も霊媒祈祷でいろいろ人の問題の解決は聞いたけど聞かないことは向こうからは言ってこない。聞くと答える。
そういうものです。
全くそういうのがないわけじゃないけど、こちらが聞かないこと、聞こうと思っていないこと。まして他人のことは神仏は滅多に言わないものです。
長年の行者人生から私はそう思います。
今回の「聖天の像を新たに作れ」と言うのはその例外にあたるかも。
40年付き合っていて聖天様から直にいわれた(ように思う)のはそれがはじめてです。