金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

天、地、人

占いの講習なんかすると、たまに方位さえよければ天下とれるように思っている人がいます。どうなんでしょ?
私の講習会では明確にそこは違うと言っています。
物事の成就はバランスによって成り立っているのだと思う。
だから、ある何かが不足しているものの代用にならないことの方が多いんです。
武術なんかでも秘技なんてあるレヴェルで始めて使えるものが多い。
それさえあれば伝家の宝刀なんてのは漫画です。
算数やらないで高等数学やるようなもの。

世に言う天の時、地の利、人の和。
世上開運法というとよくいうのは天の時である運気を待つ、地の利である方位をとるの二つですね。

地の利すなわち方位も大事ですが、天に当たる時期というものも見定めないといけないし、でも一番大事なのは何よりも「人」ですね。
この人というのが一番開運になる。

要するにどう生きるか、人としてどうあるかです。個々にはその人の能力というのも当然入ってくる。何が強い分野なのか。
「己を知り彼を知れば百戦危うからず」というけど、戦いじゃなくても己を知らなきゃ話になりません。
御札や仏壇なんかでもどっちの方位に祀るべきなんですか?と聞くけど、第一ロクに拝みもしない、祭壇のお花は枯れはてて、供物はカビている状態でどちらの方位へ祀るもヘったくれもあるもんかね。
こういうのも人がダメだということになる。
方位だ運気だというのはやることやってのお話。
だから人間自体の考え方がダメなのは相談にはならない。

商売でいえばろくに店を開けもしないで儲けを口にするようなもんですね。
私の師匠の寺は裏鬼門の構えでしたがそれで充分ご利益が出ていました。いまでもそうです。
うちも裏鬼門向いています。祈願寺には意外と鬼門、裏鬼門構えが多いみたい。
もっとも師匠は「構えが良ければ、もっとやりやすい」とは言っていましたけど。