金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

どうなってるの?

最近の礼儀はよくわからん!です。

「○○殿」で手紙が来る。これちょいとばかり上から目線ですね。
どういうつもりなのか本人にそれとなく聞いたら、殿は殿様の意味で丁寧だと思ったそうです。
殿は同輩や目下に改まって言う時につける言葉。
だから卒業式には○○様とは言わない。○○殿です。
もっとも今の教育機関は生徒はお客様扱いだから、そのうち○○様になるかもしれませんが。

それから車で目上の方迎えに来て「助手席にどうぞ」というの。これは本当は大変に失礼です。
こういう時「どうぞ」はおかしい。「どうぞ」はどうしてもの意味。
人を迎えておいて「お前はどうしても助手席に座れ」などというのは無礼の極みです。
「お話しうかがいながら行きたいので失礼ですが助手席でいいですか?」の「いいでしょうか?」が正解。
だって自分の「助手」の席ですよ!

逆に「ご苦労様」の使い方が変。自分のことで何かしてもらって「ご苦労様」は偉そうで駄目ですが、それ以外は使っても大丈夫「社長、海外出張ですか?ご苦労様でございます。」これはフツーです。

お寺にお参りに来るのにTシャツ、短パン、膝の抜けたジーンズなんて「いでたち」も駄目。うるさい和尚なら「帰れ」と言う。だってお参りって御仏に面会に来るんでしょ。

観光地のあるお寺。浴衣に丹前でお参りしようとしたらお断りされたそうです。それで「何で!」と怒った方がいたらしいけど、怒る方がおかしいですね。お寺は礼拝施設で見世物やゲームセンターではありません。

そんなの外国じゃ言わないという人いるけど、外国は外国の習慣があるはず。習慣が違うだけでしょう。礼儀はきちんとどこでもある。

ここは礼の国。人に腹切らすのにも「どうぞ、こちらへ」と言ってご案内する国なんですよ。