金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

ゲシュタルト療法と「武術の口伝」

増上寺で百武先生から受けたゲシュタルト療法の講義。
わずか二日でしたが、なかなか「武術の口伝」に通じるものがあったなと思いました。

まず目の話、凝視しないで全体を見る。
武術でもこれは大事です。
平眼という。
全体を視野広くしてみるためには一点凝視は駄目です。
それから全体的に構えにこだわらない。
これはなかなかの高度ですね。
まあ、一貫しているのはまさにゲシュタルト(全体性)ということなのでしょう。
全体は部分の集合ではない。
禅でいう「契沖公車」の教えのようです。
武術も全体性が大事。(まあ、私はそへのんが駄目で下手の横好きで終わりましたが・・・)
あるいはアート。絵の具の量は同じでもカンバスの上では千変万化。
駄作もあれば傑作もある。部分の寄せ集めは全体とは違う。
まあ、アートも武術も専門外なのでこんなたとえはナマイキにすぎますが・・・

「・・・先生、ゲシュタルト療法ってアートですね?」と尋ねたら、軽く指を挙げて「そう!」と短くおっしゃった。
そういうことか・・・な。