金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

悪星からのギフト


占星術で星周りの悪い年や悪い月というのはやはり色々とトラブルがあるものです。
そういうのやっていると人生の色々は星に置き換えて考える癖がつく。
私もそうです。
人生のラッキーやトラブルを星で囲い込んだら扱いやすいのでね。
それがすべての占星術に共通の基礎技法の一つです。
つまり物事の概念グループを星に置き換えて把握するのが占星術の大前提です。そういう意味では立派な哲学です。占いなんて…と哲学より低く見ていう人もいるけどそうじゃないな!と私は考えます。

人生のトラブル。困りごと。いやですね。
だけどそこには体験から学ぶまたとないチャンスもあるのだと思う。
「いやだ。いやだ。」と嫌がるだけでなく、相違した現象をドンと受け止めることで自分の容量が大きくなる。
成長することができます。

思うにインドの神像の通例は倒した相手を取り込むということ。
ヒンドゥで大黒天、マハーカーラはシヴァの化身。でも同じマハカーラという名称でも密教で言うマハカーラは手に征服したシヴァの髻を取ってつるしその乗り物ナンディンという牛を持っている。(注 わが国ではおおむね手にしているのは牛でなくヤギ。シヴァ神でなくダキニ鬼、もしくは布単那餓鬼ということになっています。)要するにシヴァを征服した存在、シヴァ以上の強大無比な存在です。しかし、それ故にその姿はヒンドゥのマハーカーラを踏襲する。つまり密教のマハカーラもそのままシヴァの絶大な力を受け継いでいるわけです。

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これはつまり克服した敵からはギフトがあるということなんですね。

これはインドだけの話でお話じゃないんです。
我が国の素戔嗚尊は八岐大蛇をやっつけてのちの三種の神器の一つ「天叢雲剣」を大蛇の尾から手にいれまました。これもギフト。
日本武尊も熊襲を倒して、熊襲から名前のギフトもらいました。
(余談ですが良き名前を送ることは一種のホワイト呪術になる。我が国の天皇様はそれをしてこられた。諡号ということがそれにあたります。一般でも目上や偉い人になっていただく子供の名付け親というのがありますがそれです。)
だからトラブルと衝突してギフトを頂き、成長するという構造があるんです。

おとぎ話でも英雄が怪物や悪竜を退治し、宝物を得たり、お姫様をゲットしたりする。そこにも同じ構造がある。
それは大昔から語られている知恵なんです。
エリクソン催眠の大御所
ロバート・ギリガンの「NLPヒーローズジャーニー」という本にはまさにそういうことが描かれています。
興味のある人は読んでみて。

逃げ回っていては、もらえるものもらえません。
もったいないですよ。
人生にトラブルはつきもの。決して生きてる限りはなくなりゃしない。
だったら、トラブルと衝突を恐れずギフトをもらうべく挑みましょう。
占星術的に言うなら悪星にであったら悪星からギフトを忘れずもらいましょう。
そういうことです。