金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

ある新宗教で学んだこと

昔、学生時代、新宗教に入ってる学友に誘われてある道場に行きました。
勿論、入ろうというわけじゃない。
あんまりしつこいので一度行って一太刀浴びせてやろうと思ったのとただけの好奇心です。
その当時は他流試合みたいなこと随分したんです。
今考えれば愚かな心でしたもんだと思う。
でも学びもありましたから後悔はないんです。
この話もそうです。
さて道場についたら、あちこちでやはりつれて来られたであろう人々が話を聞いている。連れてきた人がサブでメインは道場の講師らしい人。二人一組で説教している。

私の場合は30代くらいの幹部らしい女性が出てきてやおら、しょっぱなから「あなた幸福ですか?」と聞かれた。
「・・・?」
(実はこれって多くの宗教の使う常套手段のようです。)
一応、そこの宗教のさわりのような話をしてもらって再び同じ質問。
「どう、幸せなの?」
「まあ、一応・・・」というと「嘘です!なら何でここへ来たの?」
「問題や悩みを抱えているから来たんじゃないの。キミは?」
このぐらいの年で何にも矛盾も悩みない人はあんまりいないと思うけど…
そこでふと気が付いた。
「…そりゃ問題や悩みはあるっちゃあるけど、それって不幸なんですか?」

「少なくとも幸せじゃないよね?」さすがに即座に切り返す。
「彼(勧誘者)に聞いたらキミは今なんだか信仰しているらしいけど、それが本当の信仰ならキミはここへきていないはずでしょ?違うの。」とおいでなさった。連れてきてくれた彼も前へ乗り出してくる。

「失礼ですが・・・私はここに来たのは好奇心で来ただけです。後、彼があんまりいうので義理で。しいて言えば、よその宗教がどんなこと言うのか、どんなことしているのか知りたかった。そういうことです。」
彼女の顔が険しくなった。「・・・でどうだったの。」
「勉強になりました。あなたのいわれた言葉で問題があることと不幸とは違うんだと改めて自分で気が付きましたね。」「!」
彼女はますます難しい顔をになった。
連れてきてくれた彼が口を開いた。
「・・・うちのセミナーがあるけど受けてみますか?」
私「いいえ、いりません。」
女性幹部「・・・そうよね。私もそう思います。」
友人はなんか口を挟もうとしたが、彼女がそれを手で制したのでそのまま帰ってきました。

問題は常にある。だけど問題があることが不幸とは限らない。
そんなこと言っていたら常に不幸でしかない。
そういうことを教えてもらっただけよかったな・・・と思いました。