金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

初夏の天河へ

恒例で今年の天河のお弁天様にお参りに行きました。
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同行は去年も運転してくれた自転車世界一周の浅村さんと現在、三井寺にいる久高悠照師
浅村さんは大峰全山を4日で踏破するといいますから、私なんか比じゃないですが、残念ながら行者さんではありません。でも毎回奥駈けに同行してくれるスーパーマンです。

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緑の美しい季節です。
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こちらは洞川町の龍泉寺。八大竜王堂のみごとな龍の彫刻
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本堂内陣は弥勒様 神変大士様 一願不動様
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ここも新緑がまぶしい。
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最後は金峰山寺、蔵王堂からの境内風景
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晴れていてとても気持ちいい、浅村さんには感謝しきれません。

実は行きの新幹線のなかで夢とも現ともなく、天河のイメージが出てきて大弁才天に従う無数の龍たち。
そして弁天様が准胝仏母に変じます。巨大な竜は地上に降りて貴顕天部のすがたになる。

歴史的にはおそらく天川弁天の本地は虚空蔵菩薩か、あるいは渓嵐拾葉集にあるように地蔵菩薩の化身といわれているのですが、私的には准胝仏母のイメージが出てきて・・・これが実にぴったりでした。
何せ准胝尊は水の仏ですからこれくらいふさわしい本地はないと思うのですが・・・。
「ああ。そうだったんだあ!」と思ってしまう。
私の守護神は弁天様だけど背後は准胝仏母だったのかあ…とか妙に納得してしまうあたりは、やはり考え方がまともじゃないかも・・・。
でも私はそういう変な思考パターンの人間なんで仕方ないんです。
我ながら困ったものだ。(笑)

しかしながらそう考えるとズーット知らないままに准胝様に見守られてきたのかもしれない。

むろん本地は一つに限定されません。真言宗の浄厳さんは「大弁才天秘訣」で、妙音菩薩、観世音、文殊の三説を上げておいでです。
そもそも本地は一つに限定されない。どれが間違いとかはない。
誓願によってさまざまといってよい。
山門では弁才天は釈迦、あるいは弥陀の垂迹といった説もある。
先にある信者さんからのおはなしにもあるように大聖歓喜天の御本地を准胝とする説もある。
常には十一面観音が定説ですが・・・
吉祥天も千手観音だったり准胝だったり。
弁才天は釈迦の垂迹。准胝も釈迦如来の化身ですからまあ、そこを考えれば弁才天の本地も准胝仏母でもいいと自分勝手に思うのですが・・・。

お土産に買った吉野「車田商店」さんの理趣分。適当な大きさで出張祈祷にもよさげです。
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