金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

密教修法の世界 招請

密教修法では道場観ができたら次は車を出します。そう、お迎えですね。通用では軍荼利明王が御者です。
天台だとこの前に金剛鈴を打つ。実はこれ驚覚して入定中の諸尊の御目を覚ますのです。
諸尊は皆深い禅定に入っていらっしゃるから起きてもらうのです。
天部の場合はこれがないので鈴は打たない。
そういうことになっています。
それで車出して本尊のお浄土に行って、本尊を乗せこの道場の空中までお呼びする。
本尊だけでなく関係する諸尊も呼ぶ。
だけどここでごく下劣の眷属も追従するので、そこは修法の邪魔なので入場制限で出てもらいます。
しかしそうすると、諸尊は平等の三昧にあるからさすれば自分も帰ろうとするので押しとどめて座にとどめます。
実はこの時、入定観を待たず招請の折にもう自分と本尊は一体だと軽くかんがえます。すると後の作法はイメージが大きく異なるんですね。
密教やる方はお試しあれ。
「聖天信仰の手引き」の林屋先生は歓喜天招請印を結んでよく事業の交渉していたそうです。
林屋先生は交渉相手が即自分がお呼びした聖天様なんだと観想されていたそうです。
そうすると上手くいくといっておられます。