金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

現代放生会事情


日本では色々規制があるので近年は下火ですが、台湾や香港では「放生会」つまり生き物を野山や海、川にはなって開放し善行を積むという仏教行事が近年は盛んらしいです。
これどこから始まったかというと「金光明最勝王経」の「長者流水品」なんかが原典のようですね。

しかしながら、話を聞くと川魚のドジョウや川の亀を海に放り込んだり、動物に対する知識がないままにやっている人もあるので、事実上は解放より動物虐待になっているケースもあるとか・・・。
それとこの法会が盛んになるほど逆に動物や魚を大量に取ようになる。商売になるからね。
そこは日本も似たような事情はある。
生き物たちは捕まえられり、放されたり大変です。
狭いところに餌も与えず、ギュウギュウと放生会まで大量に押し込まれ、死んでしまう生き物もかなりあるようです。放生会の意味ないですね。

「おいおい人間、いらぬことするな!」といいたいでしょう。彼らは。

私はときどきお盆に白魚を魚屋さんで買ってきて河口にはなしてます。
ほんの少数ですけど・・・。
あるいはカブトムシかってきて原野に放すとか。
でも放生会の本質は生き物への「いたわり」だから、それでいいと自己満足しています。(笑)
自分の功徳になるならとなんでもド派手にやればいいというのは仏教の心じゃないように思いますね。それ「功徳」じゃなく「苦毒」では?