金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

霊感と霊験


古来、霊験と霊感とは言葉として同じように使われてきましたが、最近では霊感は人に付属する能力のように言われます。

仏道修行では仏立三昧や別時念仏の三昧発得のように仏の姿を見る。示現に逢うなどという不思議が知られますが、これはいわゆるそういう霊感ではない。そういう体験をしたからずっと仏の姿が見えるということはない。

奇瑞であり霊験というべきです。

金剛般若経には「色をもって我を求め、音声をもって我を求めるものは邪行をおこなう」とありますが・・・
もしそれを求むとしても修行で求めるべきは霊感ではない霊験であると思います。験とはみほとけの「しるし」です、能力ではないと知るべきでしょう。