金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

もう遅い

私が白戸先生のところに入門したのは21歳のころでした。はじめは聖天様のご利益を求めて大福生寺に通った。
私将来何をしたいかが自分でわからなかったんですね。
親父の国鉄関連の会社は自分で不向きだと思っていたし、画家の母譲りで絵なんか好きだったけど食えないし、心理カウンセラーになりたかったけどそのころはまだ、心理カウンセラーは大学の先生の余儀でした。
ぢ亜額では心理学コースでしたが職業としてルートはなかった。
そういう意味では占い師だってそうでしたね。このころは。

でもこれ文字通り死活問題ですのでいわば食い下がって…という感じで足しげく寺に行っていたら「あんたみたいの、行をしたらいいと思うよ。」というので「え、お坊さんなんか無理だな…」と思ってたら「修験やったら」というので、修験道みたいな半僧半俗ならできるかも・・・でお得度お願いしたわけです。このころは修験道もイメージだけで全く何も知らなかったといっていい。
だからというわけじゃないけど今でも心は半僧半俗なんですね。私は。
自分でも僧形にした方がいい年だと思うけどしないのはどこか自分で100パーセント僧侶だと思っていないんです。
肉食もしてるし、お酒も飲むしね。それで形だけ僧形というのが私としては抵抗がある。叡山学院の堀沢祖門先生の言うように「日本の僧侶は皆、在家です。」というのが今でもピンとくる。

でもいよいよ得度して、さらにいっそプロになろうかというときにいわれたのは「もう遅いね。無理かもしれないな。祈祷目指すにはあんたは年取りすぎている。私は13歳から始めた、よほどでないともう間に合わないわ。」
といわれた。発破かけられたわけでもないですね。中学時代から摩訶不思議な力を持つ大西義正先生について小僧になった師匠から見れば正直そう思ったんでしょうね。
これちょうどそのころやっていた昔の「スターウォーズ」でジェダイマスターのヨーダがオビワン・ケノービにルーク・スカイウォーカーをして「この子はもう年を取りすぎている、無理だ。」と言ったのといっしょの感じです。
ルークも年取りましたね(笑)お互い様だけど。
映画見てて妙な符合で「そんなもんなのなのかな…技の道は何でも」と思ったものです。とはいえ私の行の道へゆるゆるとですが緩慢な速度をつけてはじまりました、
ま、で、やはり聖天様に未来決めていただいたんだなあ・・・と今はそう思っています。