金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

南米の黒魔術


福生寺に、京都の方でブラジルだかどこだか南米の国から来たお嫁さんをもらった信者さんがいました。この方は美術的な仕事の傍ら飲食店をしていらしたということです。
 
ところが結婚したとたん、数々の難儀がある。
とりわけ、店に変な客が連で来て嫌がらせしたり暴れたりする。
なんかヤクザにでも目をつけられたかと思うけど、そう組織的な感じはない。チンピラですかね。
それで難儀が起こるたび、嫁さんがわけありげな顔するという。
 
それで聞いてみたら、実は彼女には日本に来るのに分かれてきた男性がいた。いまの旦那の前に交際していた人です。
かなりきつい性格の人でもう交際をやめたいと思っていたところだったので、日本人の彼と知り合うや別れ話をした。
そうしたら「俺を裏切って捨てていくのか?だったら思い知らせてやる。黒魔術を使う術者のところに行って呪ってやる。」にいったそうです。
 
ブラジルにはマクンバ、キューバにブードゥーという強烈な呪術を使う宗教があり、亜流は中南米一帯にあるという。
嫁さんに聞いたらそういう類のようです。
 
師匠はその話を聞いて修験道の道切霊符を作った。
道切といっても二通り、家出人の道切と怨敵の道切。
これは怨敵の道切です。
これを使った。
そうしたら翌日にまた例のチンピラがやってきて色々嫌がらせをする。
が、偶然巡回中の警官が入ってきて現行犯逮捕されてしまった。
それきりチンピラは姿を消して嫌がらせはなくなったそうです。
 
この道切はよく効きます。ストーカーとかにも使う。

今の若先生の代ですが、ある女詐欺師がいた。
若先生は正体見破って追い出した。
この人山ほど道切の霊符を頼んでいたという。
自分が詐欺でせめられないようにしていたらしい。
「アホか」と思うけど。ここまでくると一種の病気で悪いことをしている意識は全くないらしい。
自分が被害者だと心底思い込んでる。
ホンモノの悪人はそんなものです。
自分もだましてこそ一流の詐欺師。

その女がなんと今度はうちにやってきた。
話は最初は電話で宿曜習いたいという話でした。
自分は尼僧で「天姫」という法名を名乗っている。
賢いつもりでもシロウト丸出し!バカバカしい「姫」なんてつく法名あるか。
昔は身分ある女性でも「姫」をやめて「尼」になったんだから。
そんな名前名乗るのは、まるで場末の女占い師か三流霊能者です。

さて、やってきて、大福生寺に出入りしていたことがばれると即座に「私、実は聖天さんのお札うっかり踏んでしまったんです。それでわざとしたみたいに怒られてお寺から追放されたんです。」という。
だから今度はここで面倒見てくれということらしい。
 
そしていきなり下をうつむき「あのう…いいにくいんですけど…私…羽田先生の御弟子さんに騙されてしまって…」という。
そうらおいでなすった!
「へえ。だれです?」っていうと…「加藤さん…」日本で一番か二番に多い苗字を言う。
「いませんね。そういう苗字の方は」
「・・・」

そうしたら今度はトーンを変えてやおら「私ね、軽井沢に○000坪の土地がありますの。そこで私の手元に真田幸村公の御持ちだった摩利支天がありまして、それ祀るのでお寺したいんです。だから色々ご指導していただきたいんです。」
「へえ、そりゃ結構ですね。でも、不思議なのはなんでそんなことで大福生寺出されたんです?うっかりふんだんでしょ。
ちょうどよかった。此れから若先生お見えですので可愛そうだから私が仲に入って誤解といてあげましょう。」
 
そういったら今度は急用があって・・・と血相変えて出て行った。
ちなみに若先生がおいでに・・・というそれは私のウソです。
この女は「週刊誌」で「資産家、ヤクザの親分、ホストまでひっかけて高級品でその身を飾り、人様のお金でAクラスのホテルを泊まり歩く怪しい人物」と報じられていました。
こんな化け女ギツネには負けられません。
妖術使うならこっちが一枚上手ですから。()