金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

摩睺羅伽


kさんもなかなかすごい能力者ですが、大体先に問題ありきの入門ですから、こういう能力を持つ人の常でNさん同様大変に苦労しました。
霊障を除くお加持を繰り返していくうちに首を吊った戦国時代の武将の奥方様というのが出てきた。

まあ、ヒプノセラピーで前世療法繰り返していくようなものですが毎度違うということはない。
本人主体ではなく出てきたものを主体にほり下げていくからそこは違う。

この奥方は勝軍地蔵を祀っていた武将の奥方で敵と内通した裏切り者の汚名を着て幽閉され、首を吊って果てた。
実際は内通していたのか否かはどうだかわかりませんが・・・。
600年間首つりっぱなし。
首なんか吊るもんじゃないね。

それで色々と霊媒していくうちにある日、わが師が留守で
その最中、霊が発動した。
「困ったなあ…」と思いましたが
他には方法がないので私が見様見真似のお加持でkさんをお加持することになりました。
すると手が何やら印を結んで下りてくる。
「どなたですか?」というと「摩睺羅伽」という。
摩睺羅伽とは八部衆の一人で首から上が大蛇です。
手足はあって帝釈天のそばで楽器を奏でてお仕えしている存在。彼は毘沙門天の御眷属だという。
用件を聞くと奥方の成仏が遅いのでなんと「男の戒名」にしろという。
「そんな馬鹿な!聞いたことない。」と思ったので「毘沙門様がそういうのですか?」と聞くとそうではないらしい。
「アンタ勝手なこと言っちゃいけません。」と言って、無理やり発遣してあがってもらった。
あんまりしゃべらないけど、その時は首が蛇だからかな?とも思った()

帰ってきた師匠におそるおそるこの話をしたら「フ~ン」と言って笑うのみ。
いささか驚いたのはお加持が終わった時にkさんが「摩睺羅伽って誰ですか?」と聞いたこと。知らないんだ!?
八部衆ってピンキリで末端は案外バカだな…と思っていたものです。
今の今まで。
 
そうしたら、この記事書いている今朝、飯縄様が
「何もわかっておらぬのは御前のほうだ。
その摩睺羅伽は『変成男子の法』を使うことを勧めたのだ。
不幸に死んだ女性に男性の戒名をつける極みの一手。今は誰も知らぬが、古への呪法だ。」

なるほど男女の性差で成仏するの。しないという考えが大真面目に定着していた時代ならありそうです。