金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

お供え餅は蛇?

毎年信徒総代さん宅で御宝前にお餅をくださいます。
このお供え餅もそう。搗いてくれるんです。
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これですっかりお正月の準備はできました。
日本のお餅は本来神の食べ物でした。
密教でも必ず飯、汁、餅、菓と言って餅は重要な基本的供物としています。
一説にはこの鏡モチは鏡ではなく本当はとぐろ巻くヘビの姿とか。
日本古来の神々はみな蛇体で現れると中世の習合思想ではそう説いている。
カガミのカガはヘビに通じる。カガチはヘビの事。カガに霊をあらわすチがついてカガチ。ヘビは霊的な生き物とされてきた。
カガチはホオズキのこともそういう。おそらく蛇の目の霊力を赤いホオズキに例えたものかと思う。
モチもチがつきますね。霊的食べ物。

古来、三輪山や天乃香久山のようなコニーデ型のお山を霊山としてきたのも同じように蛇のとぐろ巻く姿だからという。

東北地方では餅の手前でふかして柔かにしたもち米を荒搗きして「シトキ」と呼ぶ。これはヘビとは関係ない。おそらくは「シト」というアイヌ民族の食べ物から来たものですね。シトは屈斜路湖の近くのアイヌ部落で食べたのですが餅と言っても芋から作るようです。おそらく古くはアイヌの村でもシトキと呼んだのでしょう。
なぜならば同じように昆虫のバッタもアイヌの言葉でバッタキと言いますから、語源的にはアイヌ語の可能性が高いと思いますね。
キは椅子や金子のように子のような接尾語か。あるいはチの様な霊的なものを示す言葉なのかは知りません。