金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

妖怪の世界と死者の世界は別


術者の人と話すと大概、妖怪漫画で比較的リアルなのは「夏目友人帳」です。
おとといの術者さんともその話した。

描いている人もかなり調べたか、知ってるよね…という認識で一致
この漫画は民俗学的でもある。大好きです。ニャンコ先生がいい!
私のこと、冗談でニャンコ先生と呼ぶ人もいるけど光栄ですね。
マダラ様のイメージじゃないね。あくまでニャンコ先生らしい。(笑)

さて、この先生に言わせると私は死者の弔いとは縁がないという。
実際今まで行なった葬式は10本の指の内です。

「羽田さんも葬式したらいいのに、なんでやんないの。実入り大きいよ」といったお坊さんもいたけど、「葬式好きじゃないね。」
「え、なんで?」
「だって陰気臭いから嫌だね」
「!?」という具合
聖天行者にならなくても葬式には縁ないし、檀家寺の住職の出来るガラでもない。
私の弟子も本山から葬式依頼が来て、陰気臭くて縁起悪いから断ったという奴がいる。子弟ともにそういう困ったもんですわ。
一般のイメージでは坊さんが葬式、法事しないで一体なにするのだろうとおもうでしょうね。

そうねえ、
妖怪?らしきものは稀に出会うけど、幽霊なんかは今までに会ったかどうか・・・の範囲ですね。
多分アクセスしている階層が違う。
魚みたいに上層のイワシ、トビウオ。中層のタイやヒラメ、下層の深海魚というような感じで領域が違うんでしょうね。どういう仕組みか知らんけど。

だから霊界のことは知らんのです。
たとえば「私のおじいちゃん霊界でどうしてる?」とか聞かれても全くわからない。
要は知りたい情報を提供できないから「霊能者」ではないといっているんですね。
壇にあがってお祈りしている最中、加持感応でかかってきたものしかわかりません。それもいつもそうなるとはかぎりません。

でも「五体加持」なんかすると分かることもたまにあるから・・・きっと、その時は霊狐さんとか、他の神霊とか仲介者がいて教えてもらっているんだね。
私自身はそういう能力は全然ない。少し頭のおかしい凡人でしかない。

五体加持するというのは地上に問題という芽が出てるものの範囲でしか・・・ということです。
この間も死んだ猫ちゃんがどうなっているか見て欲しいと言われたけど。御免なさい、そういう目的で祈祷はできないんですとお断りしました。