金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

霊狐問答2

このあいだの続きです。
「霊に霊体のような物質的媒介はありますか?」
「お前は十如是を読んでいるだろう。ならわかるはずだ。」


「悪霊はどういうものですか?」

「大体悪霊だといわれているものの多くは広い意味で餓鬼の類だ。だが全てが餓鬼絵巻のようなものばかりではない。背広来ているような現代風の奴もいるぞ。狡猾で手ごわい悪霊だとかいうのはむしろそういう類だ。お前が絵巻などで見る汚物を食らう類のガキは手の込んだ悪さはできぬ。己が食い物を探すのに精いっぱいだ。」

「私には霊狐さんがついてくれますが人間の守護霊はいないのですか?」

「いないこともないが、お前が一念三千でいうところの畜界から出た人間だからな。もともとは人間より我らに近いのだ。」

「そういう天台の理屈を言うところを見ると霊狐にも天台の狐だの、真言の狐だのあるのですか?」

「我らの目には宗派というのは言語と同じだ。お前が天台を少しばかり知っているのでその用語を使って話している。英語をしゃべる奴にドイツ語で話しても仕方ないだろう。」

この後おあがりになりました。