金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

伎芸天と花の香り


伎芸天様は聖天様の姉とも妹ともいう。
祈願成就が遅いときは伎芸天の真言を唱える伝もありますが、伎芸天供自体は台密にはない。この伝も東密の伝。
そこで東密の已達に伝授頂いた経緯もあります。
深沙大将一印法もそうです。
私の持っている聖天さんの秘書に「祈願の場においては他宗他流の秘伝、口訣であろうが効験あればこれを用いよ」とあり、実際そうしています。

この伎芸天は普段は浴油の中で拝んでおりますが、拝むと強烈な花のような香りがすることがあります。
女天は通じてそう言うことがあるようです。
吉祥天でもそういうことがあるようです。母がそう申します。(今は高齢でしていませんが、私の母も行者でよく修法しました。)
かたや訶梨帝母や弁財天・荼吉尼天ではそういうことはほとんど体験ないですね。

考えてみれば伎芸天は天華を持っているし、吉祥天は蓮華にまします。
チャンと図像にお花が見えている。

この前も焼香が変わったのかと思うほどの強烈な香りがしたが、香は別段なにも変わっていない。
そういう不思議があります。

中国気功で香功というのがあって花の香りがするらしい。ある人曰く香りというのは脳にダイレクトにいくらしい。(え、これ視覚も聴覚も全く同じだと思うけどねえ…意味不明)
まあでも、逆に言えば脳の働きで香源なき香りもするということでしょう。仕組みはそうなのだろうと思う。

さて信徒様の中にはもっぱら音楽に関する仕事を浴油の中で伎芸天中心に拝んだら世の中にアピールして凄い素敵なことになった方もいます。
普通は浴油には聖天さんのご真言だけですがわたしは祈願によっては浴油の真言としても使っています。
お花の香りがしたから何があるのかはその関係性はわからないけど、少なくともこの場においでにはなっているんだなあ…と私は思っております。

夢のなかに畳の上に沢山の花が咲いている。なんだろう?といったら、私がとっさに「あ、それ伎芸天かも?」で、それで伎芸天を祀った人も弟子にはいます。この方、全く同じことを別な弟子仲間からも言われたそうです。
もちろん何の根拠もないんですが、三者リンクしてそう思ったんですね。
感応道交かな。