金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

調伏



霊狐のいわく

「よこしまな理由で人を退けようとする。
これは調伏ではない。
怒りのあまり、力を見せんとするもの。
これは調伏ではない。そのようなものになんの力があろう。

明王は恒にとこしなえに怒っている。その怒りは穢れなき美しき怒りだ。
大慈悲あるが故の怒りだ。如来の怒りだ。

その怒りを頂くのが調伏だ。

つまらぬおのれの怒りではない。

おのれではなく明王の怒りを先としなくては調伏とは言えぬ。
故にまず明王の火でおのれが瞋りから焼くが良い。

おのが怒りを焼いて 焼き切り、なお残るものこそ明王の怒りだ。