これからの医療の方向について車内で伺った。
北欧なんかでは割方お年寄りが早くなくなるそうです。延命治療が基本的になされないんだそうです。
老衰で倒れたらそのまま亡くなる。
対するに延命治療の実態は話を聞くほどにむしろ残酷。
呼吸不全を起こしたといってはろっ骨を折ってでも心臓マッサージをし、食事がとれくなったと言っては胸に穴をあけ「胃ろう」で流し込む。
何度も死にかかって断末魔を繰り返しては生き返る。
話を聞いているうちに生きかえっては、責めさいなまれる繰り返しの地獄のあり様をほうふつとします。
そして、そのイメージはあながち間違いではないとのこと。
むしろ安らかな死はたべられないなら衰弱してそのまま亡くなっていくのが一番楽だそうです。エネルギーセロで死ぬ。
それが安らかな最期。
動物はそうだよね。見ていられないから色々するけど食べないものは食べない。見ためはどんどん痩せて悲惨だけどそれがいいのかも。
浅草寺の前の清水谷管長は最後には何をもめしあがらずに、泰然と死を迎え観音様の縁日8/8に亡くなられたと聞いています。
わが師匠も最後は、「清水谷先生のようにもう無理になにも食べないで死ぬのがいいんだよ」と言っていました。
清水谷管長は霊覚があり、竜なども見ていたというからその辺は少し一般人と違う感覚をお持ちだったのかもしれません。
実際それが一番楽ななくなり方だそうです。
考えてみればバッテリーがもう駄目な自動車にドシドシとガソリンを注ぎ入れるようなもの。いい感じはしません。
・・・なんかお話を伺うほどに案外、動物たちの方が安らかに亡くなっていくんだなあ・・・と思いました。
死なない人はいない以上。安らかな臨終は、ベッドの上で断末魔を繰り返す延命処置よりはるかに大事なテーマに違いないと感じます。