金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

その因縁は誰のもの?

昨日ある家の相談。私は行かないけど弟子が今度扱うので、その方のお名前や住所なんか見てたら・・・
「この家の先祖は罪業を作りし者、この家の主が弟はおかしいぞ。娘の病は古いぞ。すべていにしえの因縁のつもりなせるところ。このようなものが一挙にかたずくわけがなかろうが。」と狐さんからコメント。
そのまま話の仲介者に言ったらおぼろげ乍らもほぼそうらしい。
「迷惑な話だなあ」と思う方もいると思う。
でも因縁というと、罪作った先祖が悪いとばかり思うけど…そういう家に縁がついているのはつまるところ「自分の業」の結果なんですね。

だから自分に関係ないのに先祖のお陰で苦労して信仰しているんです!とは言えない。
「よく、お前たちは先祖がよくないのなんのと言うがな、遠き先祖なれば遠いほどに子孫も無数におり、先もまたは無数におるのになにゆえに、なぜおのれにその業が来るのか考えよ。
仏の教えはそれを自らの業として考えるところから始まるのだ。
仏の教えは自業自得。なんびとも作らぬ業の報いは無い。
それがわからぬ以上はどこまでも堂々巡りだ。
三世両重の因縁とはどこまでも自らの因縁。それは決して他人のものではないぞ。」と霊狐はいう。