金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

お前は物騒なものを買うなあ

「フフン・・・またお前は物騒なものを買うなあ」と霊狐さんに鼻で笑われた。
あるなじみの古書店さんが市場から買ってきて間を置かず特別にだして来てくれた秘書
「野狐放秘訣」
狐が取り付いたの。つまり狐憑きをおとす秘法。
イメージ 1

これ、おなじものの雨降山大山寺旧蔵を依然見かけたけど目玉が飛び出るような値段で手が出ませんでしたが・・・もっともそっちは狐退治の護摩秘法みたいなのが付録で附いてたけどこれにはみあたらない。

けっこう出だしからおもしろい。
狐霊には権実があるという。実類はいわゆる動物霊のようです。
対するに権類の狐は高僧や行者のように真言や経文をそらんじるという。
まあ、こういうのは落ちた行者霊なんですけどね。実際、多くの場合は。

で、この書によると「藪狐」つまり下品の狐霊は札一枚にでも落ちるが,上品の狐さんはなかなかに手強いという。
未熟な行者ではなかなか勝てませんと書いてある。
この書は永禄年間に感得した秘術で狂人を治すこと数百人に及ぶという。
ホントなら現代の精神療法よりすごいですね。

でも狐さんが鼻で笑うのもわかる。
「そんなもの本で見てできるもんじゃないのはお前も百も承知だろうに・・・」ということ。そこはそうなんですね。
でも・・・面白いので差し支えない部分はちょびっとだけど紹介していこうかなあ・・・と思います。