今日は伊矢野先生の修験三十三通記の最終回
修験の秘奥が開かされる最深秘の世界。
なかでも私には貝の緒の話はとても興味深い。
貝の緒は修験道で腰に巻くザイルといえばわかりやすい。でも本来法螺貝をつるしたもの。だから貝の緒という。
今の法螺は大きいものが多いけど昔は日本近海のほら貝ですから小さいので腰につるしたとか。大きい奴は持ち法螺というそうな。
今の修験道具専門店で販売している大きいのは主に南洋の法螺貝です。
でもこの貝の緒は生命の根源、父母の赤白二滞を表すもので梵字はバン字のかたちをかたどり金剛界大日如来の種字でもある。
父母の精子と卵子は液体でやはりバン字。ここから万物出生する。
左右の腰につけるバンを背中あわせにすると一字塔婆の形になる!
大日如来の三昧耶形。
修験の衣帯の中でも特にこの秘密が重要で深秘分で解き明かされる。
貝の緒はまさに生命の綱。
飯縄様はイヅナは飯の綱だけど霊狐さんは「イヅナとはいのちの綱、生きの綱。息の綱だ。」という。
飯縄様はバン字が種字です。
この御話でやはりそうだったかと思った。
「父母降る(ちはやふる)我が身は神の社にて出でいる息は飯縄明神」の御神歌そのまま。
よいお話を伺いました。
「 鎫字法界種相形如円塔 是即法身体即是真言仏」