過去世の因縁を解く力が大きいという地蔵様。師匠は未来は十一面様、過去はお地蔵様とよくいっていた。
行者は星のことは妙見さん。霊のことはお地蔵さんになにかとお世話にならないといけないともいっていた。
兄弟弟子のK師の話では特に最晩年は地蔵信仰を広く勧めていた由。
私自身も飯縄の本地である勝軍地蔵はよく拝みます。
回向堂の本尊もお地蔵様。六道の能化ですから祈祷する身としてはこちらのほうがやりやい。
お地蔵様が頼りです。
どちらかといえばうちあたりは葬儀はしないし、お浄土に行けない人の回向が多いので阿弥陀様より地蔵様。
ましてや最近は忙しいので供養や回向関係は成願寺さんに頼むことの方が多い。
もっとも現世利益も強い仏様。除病や災難除け。
特にありがたいのは代受苦といって過去世の認識できていない苦を変わってくださる。
勿論全部じゃないとは思いますよ。でも幾分でも代わってもらってなんとかなる。
私はバカなんで師匠に変なこと聞きました。
「お地蔵さんに代受苦で自分のことで苦労掛けたらそれも自分の悪業になるのでは?」
すると師匠は
「ならない。なぜならそれを地蔵様自身が望んでいるから。それがお地蔵様の立願した誓願であり行なのだ。だから業報はない。その人が信仰すればそれが仏縁となってお地蔵様の功徳がおおきく増すのだ。」
霊媒だった私の姉弟子も地蔵様を祀るよう指示されていました。
ある土地の浄化のためです。
しかも「毎日晨朝入諸定 入諸地獄令離苦 無佛世界導衆生 今世後世能引導」
の言葉から毎朝夜明け前に拝むことを師から厳命されていました。
「夜明け前に諸の地獄に入ってであった亡者を伽羅陀山浄土にお連れになるのが地蔵様なの。
だからなるべく多く連れて行っていただけるよう、亡者が菩薩に会えるよう祈る。
お地蔵さんてね、とっても厳しい方なのよ。」とよく言っていた。
さもありなん。
地獄の衆生まで救うのだから優しいばかりじゃないよね。考えれば当然です。
今回は故あってお地蔵さまを祀ったほうがいいかなという人のための新仏開眼です。
錫杖の輪は六輪が菩薩でこれは八輪ある。日本にはない四方向に輪のつくタイプ。これは声聞の錫杖ですがまあ、地蔵尊は声聞形なのでいいかな。