金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

虚無僧修行の話

昨日語り合った旧友の話では尺八ははじめ独学

山で一人で尺八の練習やっていたら…「音が濁っておる」といわれて本気で尺八の道に入ったそうです。

お師匠は一回も吹いては教えてくれない。

ただ毎回彼の尺八を聞いて駄目だしする。

それで今は門弟までいるくらいになった。

昔の師匠はそんなもんだね。

 

なお、映画で見るように江戸時代の虚無僧は刀なんかさしていない。尺八が割れた時の代わりに一本竹をさしていたそうです。

そしてなんと、虚無僧の主な収入は尺八の吹奏によるご祈願。初めて知った。

尺八の音で浄めるらしい。

彼に言わすと九州の盲僧琵琶みたいな役割をしていたそうです。

 

私の師匠も太鼓を教えるとき、たたき方なんか教えない。

太鼓で人は「あそこが祈願してる」というのがわかるんだ、だから太鼓は大事といわれた。でもそれは昔の四国松山の話。

まあ、今の住宅事情だと怒鳴り込まれそうですが、拙寺はお祀りだけ周囲に話して理解いただいている。

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教えるのは「七、五、三」で打てでおしまい。

なんやらさっぱりわからない。

「七、五、三ってなんです?」というと「毎回わたしの太鼓を聞いていてわからないはずない。」でおわり。

それで毎回聞いていてダメ出しが来る。

何度でも来る。

来る日も来る日も太鼓打つためにお寺に通う。

 

ある日「うん。…できてるわ。」でようやくOKが出た。

でも、七、五、三が何だか?はいまだに分んないままです。(笑)