金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

霊障の正体は霊ではなく魔障が多い。

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寺門勤行要集

昔は聖護院さんから経本をお譲りいただいていたので中身は同じなのですが、

九條錫杖経が最初に来る。

これはそれだけの意味があると思う。

まず魔をよける。

魔は私たちの悪い煩悩に反応する。

そのため最初に錫杖使います。

この金属音は自然界にはない特殊な音です。

 今日も家族に霊障があるという方が錫杖使ったらかなりよくなったという報告がありました。

だから、そういうタイプの人には九條錫杖経が有効です。もちろん錫杖つかってのこと

 これは亡くなった三井寺・法明院の滋野敬淳阿闍梨から錫杖は魔の障礙によく効くと教えていただいた。

 

みんなが霊障と思っているものの多くは煩悩に追随してくる魔類の所為です。

死んだ人間や生きた人の怨念じゃない。

常隋魔です。

そういう設定してしまうとその中で暗躍する魔がいるから往々そう思うだけです。

 確たる理由のあるようなものはすくない。

これに対して魔は我々が思うような演出をする。

先祖霊でも、水子でも、動物霊でも、別れた彼女の怨念でもね。

そしてその設定はわたし達がしてるんですね。

常隋魔はその設定通りに動いてくれます。だから抜け出せない。

そういう霊的問題に対するコツはその設定に乗らないこと。

だから実は同僚の生き霊がとか、キツネが…という相手の話を頭ごなしにまず否定するところから入ります。

でもクライアントがその否定に賛成してくれれば悪魔払いの第一歩は成功です。

 

霊障とかを言う人たちは霊がついてしまったらもう容易には離れないと思っている。

でもそんなのは簡単なんだね。ほんとは。

霊は取れないという前提で来るから取れないだけ。

取りたくないに近い。

そこにあるペンを取ってというのに取れませんというのと同じ。

取ろうというところが抑えられてる。

実は煩悩から離れないから魔がついてくるんで煩悩切れば魔も追随できない。

この場合の煩悩は強い執着や捨てがたい妄念のこと。あるいは強い恐怖や罪悪感。

それを除いてくれる力が錫杖にはある。

だから最初に錫杖なんだね。

 

稀に霊障が強いので密教修行して取りたいんですとか言う人いるけど・・・バカ言っちゃいけない。

そんなとこで引っかかって密教修行なんかできやしません。