金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

摩利支天の扇の教え

高齢の方のがんの手術

知った方のお父上ですが今回が年齢的にも最後になるだろうと心配されているのをたまたまフェイスブックで見つけて…気になりお声掛けしたら、よろしければ是非ご祈祷を!というので、今朝拝ませていただいた。

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十一面観音のほかに飯縄、毘沙門、准胝仏母、妙見など必要な真言唱えていたら突然摩利支天の真言が口から出た。

これは意識して唱えたのではないが口から出て止まらない。

摩利支天は隠形の功徳。摩利支天の持ち物の天扇はモノを隠すという働き。

 

これはきっと何か普通では見つからないものがあるのだろうけど触るなという教えなんだろうな…と思った。

以下はご本人(依頼主様)からのメールです。

 

「先生、本日はありがとうございました。

手術自体はなんと、開始から2時間という速さで、肋骨も1本のみ、肺も腸も傷つかず、形成外科手術も必要なく…という、考えうる限りのベストな状態で終えることができました!あまりのスピードにびっくりしました。

本人の体力や術後の回復のことを考えても、これ以上の最善はなかったと思います。

また、このコロナの状況下なのにICUに幸運にも入れたこと、その後個室にも入れるようになったこと。

これら一連が先生のご祈祷のお陰だとその時に思いました。

本当にありがとうございました。

同時に、開腹したことで、今回の切除部位以外で、肺の裏側やそれ以外のところにも細かい腫瘍が多数散らばって存在しており、外科的な対処は不可能なものだということが分かりました。細かく平面的なので、開腹しなければ、今の医学では検査で発見することもできないものだそうです。

腸の別の部分にもうひとつある怪しい影については、今回の手術から回復次第、検査して処置する予定にしていたのですが、いま発見された腫瘍群と合わせてどうするのか、腸は再手術をし、細かいものは過酷な放射線治療を受けて寿命を伸ばすのか、無理な治療はやめてQOLを優先するのかなど、内科医からの詳細な説明や本人の意志と合わせて考えていくことになりそうです。

肝臓ガンが出始めてから18年、肝臓を切除したり腫瘍を焼灼したりして計6回ほど乗り越えてきましたが、いつかはこんな時が来るとは思っていました。

それでも他の臓器ではなかったことで、美味しいものを美味しいと楽しめたり、旅行にも行けたり、趣味の英会話も学んだりと、人生を楽しんで来れたことはとても幸運だったと思います。

そして今回、この手術によってさらにその生活をまだ楽しめること、体に負担の少ない手術に終わって回復も早まり、当座の生活にもあまり支障のなさそうなこと、本当に感謝しております。」

 

人の命は限りあるもの、癌を退治するのに強烈な抗がん剤をボカスカ使って焦土作戦爺本土決戦みたいなことまでするより最後は共存してやっていく。それがいいようです。

摩利支天の御真言はそういうメッセージだと思いました