金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

去識還来法の話

「去識還来法」というのがある。

これはいよいよ危ない病人の魂が抜け出た時に呼び戻す法です

鎫字で表す心識が抜けだせば生き物の体を構成している地水火風空の五大は自然と崩壊を始めるものです。

 

私の経験からは重病人の御祈願をしていて思うけど頼まれたときにもうすでにそういう状態の人もある。これはもう止められない。

拝んでみてもスカスカ、糠に釘。こういう感じがする。

祈願上の手遅れである。

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本当の去識還来法はこうした状態が久しくなってから修してもダメでその前に修すべきであると思います。

現台ではいまわの際に家族を呼んで枕もとで何事かしらをつたえてから、息絶えるというのはまずない。

実はとっくにそういうところを通り越して体だけ生きている。

つまり危篤はもう終わっていていよいよ体もおしまいというときに何とかしてくれと言われる状態が多い。

生きていると言うより知花的に生かしてある。そういう状態が少なくない。

だから現代では去識還来法はききにくい。

やるなら重病人の場合は状態のよいうちしておかないといけないと思います。