臨終の一年といいますね。死に望む我々の心は良いことも悪いことも思い残すことがないほど、もうこの世にはもう戻らないと言います。
六道を出て阿羅漢(縁覚)の世界に行く。
もう一つ別な道は極楽往生。生を潤す心を防ぐかわりに欣求浄土に住する。
だから往生の邪魔になる雑雑修を捨てて念仏行者はひたすら念仏をする。
これは生を潤さないためには大変優れた方法です。
良くも悪くも思い残せば「生を潤す」といって転生してしまう。
密教では寶匡印陀羅尼などは八十億劫の過去の罪を滅ぼすから。陀羅尼の行者は極楽往生も可能だが生を潤せば輪廻することも可能だ。2コースある。
弘法大師などは人間界に赴かず兜率天浄土に行かれた。これは願生ですから境涯的には高くても大悲のゆえに生を潤し。意識的に兜率天に行く。欲界天なので娑婆との縁を切らず、今でも衆生救済をされています。
兜率天浄土は弥勒菩薩が下生を待つところですが梵聖同居土で極楽とはまた違う。
娑婆と言えば娑婆の内です。
色界天・無色界( 無色界は厳密には天界ではないです )だと遠くなる。初禅天の梵天様の世界がまあ限界ですね。
天台学ではそういいます。
菩薩の在り方は羅漢とは違います。
大悲ということは無念無想ではないので生を潤す。
つまり大悲誓願のゆえにまた輪廻の旅に出る。
それがそのままの成仏。往生と成仏は違う。
皆さんはどのコースに行きたいでしょうか?