金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

菩提の種をまく  善龍庵

今日はお彼岸の中日である。

 

「今日彼岸菩提の種を蒔く日かな」

 

菩提の種をまく方法は六波羅蜜など、様々なのだが、中でも随喜(ずいき)という優れた方法がある。

 

金光明経の滅業障品には、私たちが大乗仏教の修行を行うことができないとしても、日常の中においていつでも手を合わせて、心から他の方が行う布施や持戒などの善根功徳行に随喜すると念じれば、福を得ること限りなしと説いている。随喜はそれに付き従って喜ぶこと。

 

新聞テレビネットなどのニュース暗いことが多いが、その中に善事探しをする目を養いたい。そして、善いことを見つけたらそれに「随喜する」と念じる。

 

よく芸能人が被災地などでボランティア活動をするのを、すぐに偽善だと言って批難する人がいるが、仏教徒としてはそれはもったいないような気もする。

素直に「善いことをしたなぁ」と賛同の気持ちを持つだけでも大きな功徳になる。

 

もちろんその善事に実際、協力することは一歩進んだ功徳行である。

お経には、誰かが仏様に花を供える時にちょっと自分も横から手を添えるだけで同じ功徳があるという。

 

たとえ今日1日だけでもこういう心がけをやってみることをおすすめする。

 

「十方世界の一切衆生、現在に施、戒、心慧を修行する。我れ今、皆ことごとく深く随喜を生ぜん」と。かくの如く随喜を作す福によるがゆえに、必ずまさに尊重、殊勝、無上、無等、最妙の果を成就すべし。『滅業障品』

 

 

お知らせ

秋季彼岸会のご供養は明日から三日間行います。既に昨日から施餓鬼供養で総じての彼岸会のご供養を行っています。


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