悩みのある人からのメールの多くには「私には〇〇が無い」と記してある。
〇〇には、お金、人望、運、愛情などなどが入る。
この文章を読むたびに、「もったいないことだなぁ」と思う。
これは自分に向かって呪詛しているようなものだ。
言葉は心を作る。心が気を作る。気が物質に影響していく。
だから多くの宗教は言葉を大切にする。仏教の十善戒でも言葉に関する戒めが四つと一番多い。キリスト教も神道も言葉を大切にする。
とはいうものの、悩んでいる時に愚痴が出るのは無理のないこと。ポジティブシンキングになれと言っても無茶な話だ。
まずはそこに気づくことが大切だ。
とりあえず愚痴っても構わない。
その時に「また愚痴ってしまった駄目だ」というのは呪詛の上塗りである。そこに気づいて、あとはただ信仰する仏天の真言を唱えておけば良い。
そして、平生から悩みを神仏に預ける。先祖に感謝をする行を心がける。ご縁ある方、お世話になったかたに報恩を心がける。そして自分にすでにあるものに注意を向ける。
行だから簡単ではない。ある意味トレーニングにも似ている。
そこで工夫する。うまくいってる人の話も参考にする。
それが自分への呪詛から解き放たれる道である。解き放たれるだけではない、良いことが増えていく。そう思うと逆境も自分を磨く砥石となる。