シッカリと鍵がかかった箱。
開けるとこれは摩利支天法の秘事が入っていました。
寅年女とあります。
もう何年か前ですが、これはある古書店の店主がこれはある頼りにする行者さんに見てもらったら「これはかなり怖いものだ。扱えるの羽田先生くらいのものだろう…羽田先生が買わなかった場合は私が考える。」と言うことでどうにか買ってもらえまいかと言われた品。
内容は天台立てで確かにこれまで見たこともないような物でした。
私はそこまで言われるほどの行者では全然ないのでかいかぶりで恥ずかしいくらいだけど興味もあったし、ご縁と思っていただきました。・・・でも、摩利支天はそれだけ怖いのは本当ですね。
でも、怖いというのは祟るとかではなくあらたかということ。
とにかく結果が早い。
天尊の存在がリアルで怖いんです。
したがって摩利支天の奥まで伝えたのは蒼龍院だけ。
蒼龍院さんはどちらかといえば言葉少なく、寡黙な人ですが「天部はおしゃべりな人には伝えるな」と言う口伝がある。
あとは授けた人たちは結果、どうもよいことにならない傾向でしたのでもう聖天供と摩利支天法のふたつは教えないことにしています。
こういうのは授けた私の越三昧耶の罪にもなる。私の不徳のいたりです。
禁じ手です。秘法は昔から教えてという奴には教えるなと言うがこれはその典型。
以前には摩利支天法の出版の話もありましたが、いやこれはあだやおろそかに書くもんじゃないな・・・と思ってこれも慎んでお断りしました。