金翅鳥院のブログ

天台寺門宗非法人の祈祷寺院です。

弘法大師様

おやさしいお顔の弘法大師さまが修理からお帰りになりました。

丁度、弘法様を祀りたいんですがいいでしょうか?と言う弟子がいてグッドタイミングで帰ってきた、もうかれこれ2年以上前に修理にお出ししたお像です。

これもご縁なんだろうと思いますのでお像をお譲りすることにしました。

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わたし達、天台寺門宗のお寺では実を言うと結構弘法様を信仰しお祭りしているところが少なくないんです。

 

むかしはナンチャラ大師教会と言う方々が参拝に見えたという記憶があります。

加行の後しばらく三井寺にいました時に。

その人たちを観音堂から山内案内してが大師御廟で「南無大師遍照金剛」と唱えていたの憶えてます。

大師違いなんですけどね・・・。

昔、在日韓国人の信者さんから「川崎大師」って弘法大師の親戚ですか?って聞かれて驚いた。(笑)

まあ、そういうわけで大師と言えば「弘法大師」ですが我が智証大師は弘法様の甥御さんです。

実は智証大師円珍様は出家の心が篤かったけど「重瞳」と言って瞳が重なってあって奇怪であったため、叔父上の弘法様はお嫌いになって、それで円珍様はやむなく天台に行ったという話と、いま一つは弘法様は天台宗の跡継ぎの泰範さんをひきぬいてしまったので、その代わりのつもりで優秀な甥をあえてつかわしたともいいます。

どっちの伝説の域ですが私個人は後のお話が好きです。

 

私の師匠は四国の人なのでよくお四国修行したし、私も歩きで二回行かされました。

徳島一国は母ともいったし、弟子仲間でも行きました。

我が弟子でも行ったものは二人ほどいます。

 

この弘法様のお姿は修行大師と言う行脚修行のお姿です。

私もお四国参らせていただいた修行時代を忘れぬようお祀りするつもりでしたが、弟子に「この弘法様祀ったら四国遍路行かされるぞ。覚悟せよ。」といっておいた。

実際、祈願を扱う密教者ならぜひ行っておいた方がいい。

もし行くことが可能ならそれは非常にラッキーだ。

そこは天台とかでも宗派関係ない。

たぶんそういうことで、今回、彼は弘法様なんだろうと思っております。