お手伝いの講員さんが落ち葉を焼却炉にギュウギュウ詰め込んだのでなかなか燃えない。
それで火天の印を結んで風を起こして見せた。
「ホントだ!」それをみたお手伝いさんが不思議そうに「こうですか?」とマネするので慌てて制止した。
「授かっていないものは絶対しては駄目だよ。」
私の師匠は若いころはよくそうやっていたずらしたそうです。
まあ、一種の他流試合ですね。
護摩焚いている後ろで水天の印結んで火を抑える。
負けじと護摩木を山積みにしたところで風天の印を結ぶとドッと炎は燃え上がり行者さんは大慌て!
もちろん霊峰石鎚山を頂く四国松山のその地では護摩をたく行者もそういう行者が来ることを想定して護摩をたく。だから他流試合なのです。
油断ならないですね。
ほかにも四国全土にはいろんな呪術の法力自慢の行者がいたのでそんなのはよくある話だったらしいです。
当時のかの地ではみんなそうやって法力を練る。
地・水・火・風の四大に潜む識にアクセスすることが祈願の道の大事な一歩です。
火消三昧もその手始め。
師匠の風天の印は普通とは全く違いました。修験独特の印でしょう。
水天も一般的な印とは少し違う。